8月下旬に出発し、アメリカの一般家庭にホームステイしながら、米国公立高校交換留学生として、約10ヵ月間米国公立高校に在籍し、異文化交流、相互理解を行いアメリカの高校生と一緒に学習し、単位を取得するプログラムです。
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●プログラムの特色
多くの方々が高校留学を前にして、各団体の留学制度の特質をパンフレット上で比較、検討されていることでしょう。 その中で、このパンフレットを読まれると、内容が難しく、その量が非常に多いことにお気づきだろうと思います。 このことは、センターのプログラムの特色でもあります。 国際交流プログラムや異文化理解の研修プログラムなどは長い経験や実績と、それに基づく指導、運営、そして時代変化に伴う継続的な修正と見直しを必要とする、非常に複雑なプログラムです。 それだけに、運営するセンターと参加者間における相互理解のための確認が大変大切です。 さまざまな予期せぬ事態が発生したり、不測の事態に陥ったとき、両者間が不快感や不信感を抱くことのないよう、センターでは事前の「徹底した情報開示と説明」を心がけており、それがこのパンフレットにも象徴されています。 また、出願後にお渡しいたします参加者用資料や保護者用資料なども同様です。 この公立高校交換留学プログラムは、日本とアメリカという2国間にわたって成立しておりますので、非常に多面性を持っています。 また期間も、留学前、留学期間中、留学後と3つに分けることができ、それぞれの期間に行われていることも、行われている場所も、全く異なりますので、参加者を直接指導したりする担当者はもちろんのこと、運営や管理に携わる者も、時期や場所によって異なるという側面があります。 もちろん、プログラムはセンターが中心になって運営してはおりますが、米国公益教育法人、所属公立高校、ホストファミリー、損害保険会社、航空会社など、企業団体だけでもこれだけの組織が関与して、支えられているプログラムです。 このような複合的な要素の強いプログラムですから、参加者が負担する費用の支払い概算を明示しておくことで、参加者からの理解が得られやすく、プログラムに対する認識も、より深いものとなってくるとセンターでは考えております。 そして、さらに、内訳を明示する理由がもう2つあります。 一つはセンターのプログラムは事前学習から始まり、帰国後の再適応オリエンテーションをもって終了するまで、約2年間の長期にわたるため、約2年間の費用がいくらと表示するだけでなく、2年間の間に行われる個々の費用を明示したほうが、理解されやすいということです。 二つ目は、プログラムを構成するものは、「事前学習と事後学習費用」「オリエンテーション費用」「日本から米国までの往復総費用」「センターの2年間の運営費」「米国公益教育法人の運営費」の5分野から成り立っていると考え、その5つの分野の費用を明示したほうが、もし参加者が途中で留学を断念されたとき、それまでの経過費用の算出がより簡略化されるだろうということです。 ですから、この5つに分けて内訳を概算しております。 センターでは、高校留学の参加者を、合格、不合格という2つの単純な概念で、判定することはいたしません。 多くの組織がそういった手法をとるのは、出願時点の能力だけで判断し、その後出発までの準備期間を重視していないからといえるでしょう。 センターでは、留学への強い意志がある生徒を、出発までに、「育てていく」という姿勢を持っています。 出願後、提出していただく書類と電話による英語インタビューの結果、また、中学一年次からの学業成績と欠席日数や、出願時期などを総合的に踏まえ、出願者が高校留学を果たして成し遂げられるかどうか、出願時点での留学成功の可能性を、センターの長年の経験から審査し、判定結果を6段階で通知します。 その通知を受け、出願者は、留学準備を進めるかの決定を行います。 たとえ、低い判定を受けたとしても、本人に挑戦したいという強い意志があれば、センターは喜んで、生徒を指導します。 また、判定のために、カウンセリングが必要と判断した場合は、センター職員が自宅に家庭訪問して、保護者、生徒同席の上、カウンセリングを行います。 多くの高校留学における参加者や保護者の根本的誤解は、自分は高い判定を受けたのだから、留学生としての資質が認められたのだと勘違いするところに始まっています。 高校留学のプロとして体験的に指摘できることは、高い判定を受けた生徒でも、事前に何の指導することなく送り出せる高校生はいません。 つまり、事前の学習や指導なき高校留学は、多くの危険性をはらんでいるということです。 その視点に立ち、センターでは数多くの事前学習を準備していますが、ここでは「英語学習」と「自由研修」について説明します。 「英語学習」では、異文化理解や相互理解に関する英語のCDによる書き取り、また、アメリカの高校生による日本文化に関する質問の回答準備、アメリカの学校で使われる英語の慣用句や英語による教科別の課題や日常生活用語など、覚えておかなければならない英単語集などを学習してもらいます。 留学したから急に英語ができるわけではありません。 留学してからの英語力の向上は、出発の段階での英語力に大きく左右されます。 留学は出発までに学習した英語力を試す場です。 基礎学力のない上には英語力はつきません。 さらに、英語力のある生徒ほど、友達も多く持つことができ、ホストファミリーとの関係にもほとんど問題は見られず、1年間の学習成果も大きく、すべてにおいて良好な結果を導き出します。 英語力があるかないかは、留学の結果の成否を判断することのできる大きな目安なのです。 ですから、出発までにどれだけ英語力をつけるかが今後の参加者の大きな課題となります。 「自由研修」では、センターから与えられた全6回のテーマについて意見と感想をレポートとしてまとめて提出してもらいます。 日本人留学生は他国から来た留学生と比較すると、自ら問題意識を持ち、考え、自分の意見を述べ、主張する姿勢が大きく欠落しています。 英語が話せる話せないことの以前の問題として、自分自身の意見や主張がないのが特徴です。 また、アメリカでの授業は討論形式の授業が多く、自分の意見を持ち、積極的に討論に参加するということはとても大事です。 留学の事前準備として、語学力に加え、多くのアメリカに関する情報を収集しておくことも必要ですし、同様に自分の国についても学んでおく必要もあります。 また、異文化体験に適応できるよう「自己改革」を行っていくことも大切です。 オリエンテーションは、保護者同伴のものが1日、2泊3日の冬のオリエンテーション、5泊6日の春の1次オリエンテーション、2泊3日の春の2次オリエンテーションが行われます。 保護者同伴オリエンテーションでは出発までの勉強法や日常生活の心構え、冬のオリエンテーション、春の1次オリエンテーションでは、具体的に「自主性、自立心、自己主張に基づく自己改革」をテーマに、日米の比較文化、学校生活ガイダンス、家庭生活ガイダンス、討論会、ケーススタディなどを行います。 そして、2次オリエンテーションでは、主に危機管理を取り上げます。 合計で生徒が受ける事前学習時間は100時間を超え、日本で行われている平均的な高校留学制度のオリエンテーションの約5倍の量を受講します。 日本を出発してから数日後に高校入学手続きという大きな環境のギャップに悩まされることがないように、また、事前に英語力の向上とアメリカ生活の早期適応を目的として、センターでは、高校留学が始まる前に約1カ月間、留学事前講座をセンターからの留学生のためだけに開きます。 参加決定者は、希望すればこの講座を受講することができます。 また、事前に行われるSLEP TEST及びELTiSのスコアが規定の点数以下の場合、この講座を受講しなければなりません。 一ヶ月間はホームステイしながら、10人ぐらいの少人数制で、月曜から金曜日まで週5日間、1日5時間程度、英語だけの授業を受けます。 授業内容は、英語の「話す」「聞く」「書く」「読む」を中心に行われます。 また、英語以外にも、9月以降の高校入学のことを考慮したトレーニングや、高校生活についての説明も随所に組み込まれたカリキュラムを用意しています。 期間中はアカデミックレポートによるプログラム運営を行います。 アカデミックレポートとは「ACレポート」と「スチューデントレポート」の2つからなります。 「ACレポート」は担当コーディネーターが生徒の学校、家庭生活を客観的に評価し、報告するものです。 「スチューデントレポート」は生徒が自分自身を客観的に自己反省する目的で、毎日記入していく日記形式になっています。 これらのレポートにより、具体的な問題となって現れない生徒の悩みを、早期解決するという方法をとっています。 また、日本の高校でもレポートの提出を義務づける場合があり、特に進級を希望する生徒にはこれらのレポートが大変有効です。 さらに、帰国後、自らの留学を客観的に振り返り、記録する貴重な資料となるでしょう。 センターでは、パソコンによるインターネット接続が可能な参加者には、出発までの事前学習や留学期間中のサポートを、e-mailなどを通して行います。 また、留学中も、e-mailなどで定期的にセンターから助言や情報提供を行ったり、センター担当者が、留学生からの質問や相談に対して、アドバイスをしたり、カウンセリングも行います。 |
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