1月5日(土)
January
5th
【movie19】
【movie20】
| ついにお別れの時となった。朝8時半にスーツケースを持った生徒がホストファミリーと一緒に教会に集まり始めた。アメリカ人にとって家族で過ごす大切な時期に、生徒を受け入れてくださったホストファミリーには、本当に感謝している。お別れの挨拶とハグを何回もしながら、生徒もホストファミリーも涙を流していた。生徒のことを、my girl/boyはこうだった、あんなことをしたと、我が子の話をするかのように話すホストペアレンツ。機会があればまた生徒を受け入れたいと、多くのホストファミリーが言って下さった。中には、生徒との別れが辛すぎるので、もう一度受け入られるか分からないというファミリーもいたほどだ。
ホストファミリーと別れたあと、ロサンゼルスでの終日研修がスタートした。泣いていた生徒も、落ち着いたようで最初の見学地となるSanta Monica Pierへ。今日はシェリー先生の家にホームステイしているイタリアからの留学生と、その友達のベルギーからの留学生、そして、ユウタとミノルのホストファザーも同行している。集合時間に遅れたら、皆の前で歌を歌うというのがジーナ先生のルールだが、最初の見学地で早速その留学生2人とホストファザーが遅刻し歌わされていた。
昼食は、ファーマーズマーケットでの自由時間中にそれぞれとった。観光地での食事は特に値段が高いので、多くの生徒がホストファミリーに作ってもらったランチを持ってきていた。その後、あの有名なハリウッドのサインが見えるGriffith展望台へ行き、 写真撮影をした。そして、Hollywood Blvd.を歩いて見学し、最後はUniversal City Walkというユニバーサルスタジオの隣にある施設で夕食と、ラストショッピングをして空港へ向かった。バスの中でジーナ先生が、最後のお別れスピーチをしてくれた。日本からはるばる来てくれてありがとう、皆さんと出会えたことを幸せに思う、最初はみんなシャイで、英語を話したがらなかったけれど、自ら殻を破り積極的になってくれた。あともう1週間あればもっと楽しかったし、皆の英語ももっと上達したと思うので残念だが、いつでも高校留学生として戻ってきて欲しいし、その時はぜひお手伝いがしたい。そして最後に、日本の保護者へあなた達をアメリカへ送り出してくれてありがとうと伝えて欲しいと。バスの中で皆でWe Are The World を歌い、ジーナ先生のリクエストで上を向いて歩こうを歌ってお別れした。
チームサンタマリアの17日間のホームステイは、生徒達の今後にどんな影響を与えるのだろうか。私自身、高校一年時に高校交換留学プログラムに参加し、一年間ホストファミリーにお世話になり、公立高校へ通った経験がある。大学生の時にはアルバイトで航空券代を稼ぎ、ホストファミリーに会いに行った。もう十年以上前のことだが、今でも連絡を取っているし、変わらず私の大切なアメリカの家族だ。チームサンタマリアの皆も、この二週間で築いた関係を、ずっと絶やすことなく守っていって欲しい。日本に帰ったら、メールでも手紙でも、「Thank you」の一言でいいから送って、交流を続けて欲しいと思う。
最後に、チームサンタマリアのみんなへ。班長さん達、整列や人数確認を毎回手伝ってくれてありがとう。チームのみんな、皆の協調性、自主性、積極性、そして、才能には毎日感心してばかりでした。本当に楽しい時間をありがとう!Thank you for everything! We will miss you all very much!
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1月4日(金)
January
4th
【movie18】
| 今日もいつものようにスタディーセンターへ集まったが、ここでの授業も今日が最後。まず一番にジーナ先生が昨日のさよならパーティーは、最高だった、パーティー全体がjoyとhappinessで満たされていたと言ってくれた。今回のホストファミリーの80パーセントが初めて生徒を受け入れたそうだが、皆すごく喜んでくれていたとのこと。パーティーが終わっても、いつまでも会場に残って写真をとったり、話をしていたのがその証拠だと、ジーナ先生が言っていた。ジーナ先生とシェリー先生に一人一品ずつ持ち寄ったものを、大きな袋にいれてプレゼントしたのだが、家に帰って一つずつ開けていたら涙が出たと2人とも言っていた。あなたたちはスペシャルグループだと。
少しだけ発音とアメリカと日本の学校についての授業をした後、お待ちかねのオークションタイム。消防署がくれた鉛筆、アメリカ国旗のピンバッジ、ポストカード、Tシャツなどが出品されて、今まで稼いだミッキーダラーで落札していく。最も高額で落札されたのがTaylor Swiftのノート、続いてジーナ先生の歌のCDだった。ジーナ先生のCDは3枚出品されたが、その都度激しい競り合いとなった。すべての商品が落札され、オークションタイムが終了すると、手元に残ったミッキーダラーをこれと交換しましょう!とジーナ先生が何か持ってきた。あのオーションに出品されたものと同じジーナ先生のCDが全員にプレゼントされたのだ。オーションでそれらを高額で落札した生徒が、何だよー!と嘆く姿をみんなで笑いあった。
というわけで、生徒たちがCDにサインを求め行列を作り、教室はジーナ先生のサイン会場となった。また、老人ホームで披露したユウカとユウタの歌を聴かせて欲しいと、その場に行かれなかったジーナ先生からリクエストがあり、教室で一曲歌うことになった。2人の演奏を聴き、言葉が分からなくとも音楽は心を通じさせる、本当に美しいと先生2人とも涙していた。そして、お返しにジーナ先生がアルバムの中から一曲歌ってくれた。
昼食後、サンタマリアの歴史資料館へ、資料館の方々が丁寧に展示物について説明をして下さった。サンタマリアは農業が盛んな地域として知られているが、1900年頃に日本から来た移民がこの地域の人たちに農業の知識を伝え、その後の街の発展に大きく貢献したそうだ。資料館ではお礼に、展示品のピアノを使って「ドレミの歌」と「上を向いて歩こう」を歌ったら、とても喜んでもらえた。ジーナ先生と、本当に歌はいいねと目配せをした。
そして、図書館と動物資料館を見学したあと、ユースセンターへ行った。日本でいうコミュニティーセンターのような場所で、地域の青少年に無料で解放されている施設だ。体育館、パソコンルーム、フィットネス、プール、ミニシアターそしてゲームセンターのような場所まである。利用している地元の生徒が少なく、交流が出来なかったのが残念だった。その後スタディーセンターへ戻り迎えを待つ。スタディーセンターに迎えにきたホストファミリーと生徒が帰宅して行く姿を見送るのも今日が最後となってしまった。今夜は、ホストファミリーと過ごす最後の夜、たくさん話して交流して欲しい。なぜなら、それがホストファミリーへの一番の恩返しになるのだから。
*ユウコ、エナ、アコ、アミ、リンカ、は終日、サキ、マユコ、アオイ、ナツキは午後から休みです。
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1月3日(木)
January
3rd
【movie16】
【movie17】
| 今日は、さよならパーティの日。会場となる教会へ集合し、早速準備に取り掛かった。まずは、ホストファミリーへ渡す手紙を書いた。絵を書いたり折り紙を付けて、感謝の気持ちを英語で書く。その後、会場の飾り付けとリハーサルをした。今日の作業時間を短縮しようと、みんな折り紙や飾りを家で作ってきてくれた。時間があまりなく焦ったが、何とか全体通しでリハーサルが出来た。教会のキッチンが使用できないため、今回のパーティーで料理は振舞わないことになった。その代わりに、日本のお菓子をたくさん用意し、書道を展示したり、けん玉や紙風船なども展示し、素敵な会場が出来上がった。パーティーは夜からなので、一度家へ帰り、夕食を済ませてから再集合した。
夜の7時、ジーナ先生お得意の幸せなら手を叩こうを、生徒とホストファミリー全員で歌いながらパーティーが始まった。生徒全員がステージあがると、まずは挨拶がわりにドレミの歌を英語と日本語で歌った。その後、司会のカホとミナが開会の言葉を言い、プログラムがスタートした。
プログラムは下記の通り。
1、エナ、リンカのソロダンスと、有志女子でのAKBダンス
2、ユウコのピアノ演奏
3、トウコ、ユカのギター伴奏で有志女子での歌
4、マアコの空手
5、マミのピアノ演奏
6、カホ、リナ、ユイの剣道
7、クイズHow much do you know about Japan?
8、コウタ、ユウタ、ユカ、リンカ、ミノルのバンド演奏
9、リンカが生徒を代表してスピーチ
10、ジーナ先生と、シェリー先生へのサプライズギフト贈呈
11、上を向いて歩こうと、We Are the World 、小さな世界の歌の発表(全員)
生徒たちのパフォーマンスは、どれも素晴らしく、ホストファミリーにも喜んでもらえたようだった。パーティーの時間が短く、個人の出し物が全員分できずに残念だったが、短い練習時間でよくこれだけのものに仕上げられたと、生徒たちの能力の高さに改めて驚かされた。
その後、ジーナ先生とシェリー先生から終了証書の贈呈式と、生徒からホストファミリーへ写真と手紙がプレゼントされた。多くの生徒とホストファミリーが、この2週間の出来事と、すぐやってくる別れの日を思い、涙していた。初めの頃は日本に帰りたいと泣いていた生徒が、今は帰りたくないと泣いている。たった2週間の滞在にもかかわらず、こんなにも深く暖かい関係は築けることを、生徒たちは証明してくれた。まだ明日の活動があるものの、明後日にはここを去る。今夜と明日、ホストファミリーとの時間を大切に過ごして欲しい。
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1月2日(水)
January
2nd
【movie13】
【movie14】
【movie15】
| Happy new year! と言いながら、スタディーセンターへ集まった。皆どんな年越しをしたのだろうか。午前中は英語のクラス。まずはジーナ先生が一人ずつ昨日何をしたか聞いて回った。親戚の家へ行った、12時まで起きていた、遊園地に行った、ぜんざいを作った、買い物に行った、パーティーに行った、ビーチに行った、外に出てHappy New Year! と叫んだなど、それぞれ異なるニューイヤーを過ごしたようだった。どの生徒も年が変わった実感がなーい!と口を揃えて言っていたように、アメリカではクリスマスがビッグイベントで、年越しはクリスマス休暇の「おまけ」と言ってもいいほどの扱いなので、特に何もせずに年を越した生徒もいただろう。そうだとしても、何もしないアメリカでの年越しは、なかなか経験できるものではない。その後、リスニングと日本人の苦手なLとRの発音の練習、そして、イディオムを学んだ。クラスでは、授業で発言した人、ボランティアで先生の手伝いをした人など、何か頑張った人にミッキーダラー(先生が作ったミッキーマウスがプリントされたお金)が先生から渡される。このミッキーダラーを集めると、オークションで商品を落札できる仕組みだ。先週第一回目のオークションがあり、ポストカードやノートなどが落札された。今週の金曜日にまたオークションがあるので、今日の授業ではよく手が上がっていた。
昼食は公園でBBQ(ホットドッグ)ランチ、ランチ後に隣にある消防署を見学し、その後また公園に戻りゲームをする予定だった。公園でBBQかと思っていたら、ホットドッグを消防士が消防署で焼いてくれた。そんなサービスまであるのか!と笑ってしまった。ホットドッグが焼けるまで公園で遊びの時間。生徒達は、プレイグランドで小さな子供達と一緒に、大はしゃぎで遊んでいた。
ホットドッグをいただいた後、消防署へ。案内をしてくれる消防士が現れると、キャー!と黄色い歓声があがった。背が高く、マッチョでイケメンの消防士に、女子生徒が大興奮。見学中もパシャパシャと消防士ばかりを撮影していた。日本で消防車といえば赤だが、ここの消防車は、黄緑色をしている。アメリカでは以前は赤と統一していたが、今は何色でもいいそうだ。消防車に備え付けられている放水ホース、火事の際に建物に入るために使う道具などをひとつずつ説明してくれた。その後、消防署内を見学する予定だったのだが、近所で火事があったので出動しなければならなくなり、残念ながらそこでお開きとなった。みんなで消防車に手を振って見送ったのだが、消防士と写真が撮れずに悲しむ生徒、出動する消防車に向かってI love you!! と叫ぶ生徒がいた。そんな生徒の姿を見て、先生も、一緒に見学していたホストファミリー達も大笑い。サンタバーバラでのイケメンの撮影会といい、まったくこの子たちは!と思っていたら、そんな私もあるホストファミリーのお母さんに、「通訳する時目がハートマークになっていましたよ」と言われてしまった。(笑)
その後、公園に戻りホストファミリーと一緒に幾つかゲームをした。チームに別れて、卵をスプーンで運ぶリレー、二人三脚、そして、シャワーキャップをかぶった頭にシェイビングクリームをたっぷり付け、頭に向かってお菓子を投げ、頭にくっついたお菓子の数を競うゲームをした。お菓子で遊んではいけません!と言われて育った私達には衝撃的なゲームだったが、ここはアメリカなのでいいのだろう。その後、公園で自由時間となったが、明日のさよならパーティーの歌やダンスの練習を各自していた。早いもので冬のホームステイも残り3日となった。明日のパーティーが最高のものになることを願っている。
※ユイ、チナツ、アオイは終日、サキとマユコは午前のみ、ホストファミリーと出かけるため休みです。 |
12月31日(月)
December
31st
【movie10】
【movie11】
【movie12】
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今日は、大晦日! という実感が全くない。まだ多くの家には、クリスマスの飾りが付けたままになっている。普段通り朝9時にスタディーセンターに集まった。週末の宿題は、ホストファミリーに日本食を作ることだったので、生徒の日記を読むと、カレー、卵焼き、焼肉、肉じゃがなどを作ったようだった。
まずは、2グループに別れてお金の勉強をした。アメリカで一般的に使用されているコインは、1、5、10、25セントで計算するのが大変だ。その上金額が数字で書かれていないし、それぞれペニー、ニッケル、ダイム、クオーターなどの呼び名があるので、覚えるのにも一苦労。つい買い物をする時に、コインを使うのが億劫で紙幣ばかりを出していると、財布がパンパンになってしまう。大半の生徒の財布が既に膨らんでいるが、今日からはもう大丈夫だろう。シェリー先生が記念コインなどのコレクションを見せてくれた。アメリカ全州のデザインが入った25セント硬貨だけでなく、50セント、1ドル硬貨、そして古い1セント硬貨のコレクションなど貴重なものばかり。1セントは銅で作られているのだが、戦争時のものはスチールで作られていた。
その後、全員でスキットをした。数人ずつのグループに振り分けられ、それぞれテキストにあるシチュエーションを再現するというものだ。例えば、「あなたは今日アメリカに到着し、始めてホストファミリーに会います。ホストファミリーは、あなたに何と言うでしょうか。また、あなたはそれに対してどんな反応をしますか。」という寸劇を考え、オチをつけて英語で演じるのだ。構想時間はたったの10分。しかし、そこはフロムお笑いの国日本。なかなかいいコントばかりだった。たとえ笑いが取れなくても、最後に「ちゃんちゃん!」と言ってポーズを決めてジーナ先生たちを笑わせていた。その後、椅子を円状に並べ、日本でいうフルーツバスケットをした。椅子を一人分取り除き、座れなかった人が「黒い服をきている人!」などをコールすると、それに該当する人は立って他の席に移らなければならない。ジーナ先生が、テニスシューズを履いている人!と言うと、全員の顔にはてな(?)マークが飛んだ。アメリカでは、スニーカーのことを全部まとめてテニスシューズと言うのだ。今度は、生徒がボーダーの服を着ている人!と言うと先生の顔にはてなマーク。英語では、ストライプというからだ。遊びのように見えても、立派な学習だ。
昼食を早めに済ませ、シニアセンターへ行くまで歌の練習と、折り紙を準備した。2時半頃シニアセンターへ移動。全員が揃うまで、マミとリナがピアノを演奏してくれた。センター利用者も徐々に会場に集まって来たので、まずは挨拶がわりにカホの伴奏で君が代とドレミの歌を英語と日本語で歌った。その後、ユウコのピアノ演奏、マサコの書道ライブ、そして、ユウカとユウタが歌を披露してくれた。どれも大好評で、暖かい拍手を頂いた。そして、各自用意していた折り紙と新聞カブトを手に、お年寄りとの交流時間となった。自己紹介や日本語の紹介をしたり、一緒に折り紙を折ったりして、生徒たちは一生懸命英語で交流していた。また、名前を当て字で考え筆で書いてプレゼントしていたのだが、ボブさん(男性)を「母部」にしたようで、ご本人からどういう意味かと聞かれ説明に困った。その後、再度全員ステージに戻り大きなのっぽの古時計、そして、母部さんが明日お誕生日なのでハッピーバースデーソング、蛍の光、最後に上を向いて歩こうを歌った。開会時に歌った時よりも緊張が溶け、とてもいい笑顔で歌っていた。上を向いて歩こうはアメリカでも60年代にSUKIYAKIソングとしてヒットした曲なので、特に喜んでいただけたようだった。センターで働いている方が、みなさんが来てくれてとても嬉しい、ありがとうと声を掛けて下さった。というのも、センターの利用者達は家族も頻繁には訪ねてこないし、まして十代の子ども達と交流する機会などほとんどないからだ。こちらこそ、このような機会を与えて下さって、本当にありがたいことだ。短い時間だったが、生徒たちにとっても貴重な体験となった。シェリー先生は、生徒たちが交流する姿を見て、ここまでいい交流が持てることはなかなかない、素晴らしい積極性だと感心していた。
明日はニューイヤーなので活動はなく、それぞれホストファミリーと年越しだ。アメリカで迎える2013年は、生徒たちにとって忘れられない時間となるだろう。Happy New Year!!
※マユコ、サキ、ユイは終日、アコとエナは午後のみ、ホストファミリーと出かけるため休みです。 |
12月28日(金)
December
28th
【movie7】
【movie8】
【movie9】
| 今日は、市役所と警察署見学の日。昨日の宿題だった、市長と警察官への質問を確認した。その後、来週月曜日のシニアセンター(老人ホーム)訪問時に披露する、歌の練習をした。上を向いて歩こう、ドレミの歌、大きなのっぽの古時計を歌う予定だ。生徒の一人がピアノ伴奏を担当してくれた。ありがとう。ジーナ先生が蛍の光を歌ったらどうかと提案してきた。アメリカでは、"Auld Lang Syne" といい、大晦日にこの歌を歌い、友人とお酒を酌み交わし、一年を締めくくるそうだ。また、亡くなった方達のことをこれからもずっと私達は忘れない、彼らはずっと私たちの胸の中で生きています。という気持ちが込められているそうで、お年寄りに歌ってあげると喜ばれるとジーナ先生が説明してくれた。ということで、蛍の光を日本語で歌うことになった。喜んでもらえると嬉しい。
その後、テキストを使い英語の授業が始まった。ジーナ先生の発音を真似し、単語を読み上げる発音の練習と、聞き取りの練習をした。アメリカの文化などを話していたら、ハグの話になった。アメリカ人は、家族でも友人でも頻繁にハグし合い、愛情表現をする。ジーナ先生が一人ひとりに、ホストファミリーにハグしてもらったかと聞いて回り、まだと答えた生徒には、先生からビッグハグがプレゼントされた。
その後、市役所に行き市長に会って話を聞くことができた。私達のスタディーセンターは、市役所、警察署まで徒歩5分もかからないところにある。隣には新しい図書館もあるなど、素晴らしいロケーションだ。市役所では会議室に通され、笑顔が素敵な女性の市長さんが迎えてくれた。市長さんは今年11月の選挙で当選し、12月に就任したばかりで、サンタマリア初の女性市長だそうだ。この会議室は、裁判所のような作りになっていて、前半分は裁判官達が座るような椅子と机があり、中央の仕切りを挟んで、傍聴席がある。アメリカでは、市民は誰でも行政関係の会議を傍聴でき、会議中に質問もできるそうだ。市長さんはとても気さくな方で、ご自身の生い立ちやサンタマリアについてお話ししてくださった。お父さんが軍に務めていらっしゃったので、横浜で幼少期を3年間ほど過ごしたそうだ。質問タイムでは、用意してきた質問を数人が聞いてくれた。この街の人口、見どころなどの質問に丁寧に答えてくださった。この街は何が一番有名ですか?という質問すると、答えはマイケルジャクソンの裁判だった。あのネバーランドの裁判は、このサンタマリアの裁判所で行われたのだ。その際はマスコミや見学者で凄い騒ぎだったそう。最後に市長さんと記念写真を取り、サンタマリアのマークの入ったピンバッチと市長さんの名刺を一人一つずつ頂いた。
スタディーセンターへ戻り昼食をとったあと、今度は警察署へ。警察署内の見学ツアーを警察官がしてくださった。犯罪者の写真と指紋を撮る部屋、留置場、取調室、証拠品保管所そして、パトカーとSWAT(特殊火器戦術部隊)の車などを見せてくれた。SWATが身につける防弾チョッキや、マシンガンにも触れさせてもらい、生徒は大興奮だった。警察官の腰ベルトには、手錠や警棒、スタンガンやペッパースプレーが備え付けられている。それらを携帯する警察官は、威力を知るために、自ら経験するという。生徒が日本の警察は敬礼をするのだと、警察官にして見せると、真似をして敬礼をしてくれた。生徒は喜び一斉に写真を撮る。サービス満点である。
2グループに別れての見学だったので、他にグループを待っている間、もう片方のグループは、近くにあるマイケルジャクソンの裁判があった裁判所を見に行った。看板の前で、マイケルジャクソンのポーズをして写真を撮っていたら、その前を通った警察官に笑われてしまった。 市長さんも、警察官も忙しい中対応してくださり、本当にありがたかった。そして、生徒は全員見学態度が良く、質問もしっかりできていた。はなまるをあげたいと思う。
※次回更新予定は1月3日(日本時間)です。 |
12月27日(木)
December
27th
【movie6】
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今日はサンタバーバラへの終日研修。サンタバーバラは、サンタマリアから南へ車で1時間ほどの、海と山に囲まれたリゾート地として有名な街。アメリカ人や外国人観光客が休暇を過ごしたり、お金持ちのお年寄りが老後を過ごすような所だそうだ。
朝7:45にスタディーセンターに集合、何組かホストファミリーも同行し、全員で41人がバスに乗ってサンタバーバラへ出発した。
まずは、サンタバーバラ伝道院へ。1879年にスペインからの宣教師がキリスト教布教のため、サンタバーバラに21の伝道院を建てたそうだ。このサンタバーバラ伝道院は、その中でも一番大きなもので、いまでもセレモニーをしているとのこと。集合写真を撮り、次の見学場所となるサンタバーバラ裁判所の時計展望台へ。この展望台は、街の中心にあり、無料で一般公開されている。生徒は階段で、大人たちはエレベーターで展望台まで登った。サンタバーバラの街並みは、オフホワイトの壁と赤い瓦屋根のスペイン風建築で統一されている。展望台からの眺めは本当に美しく、まるでポストカードで見るスペインの街並みのようだった。あるホストファミリーの8歳女の子が可愛いくて、ひっきりなしに生徒が彼女の写真を撮っていたので、"I'm famous today!"(私今日、大人気!)と嬉しそうに叫んでいたのが可愛らしかった。
海岸沿いのワーフへ移動し、1時間の自由行動。今日は天気が良く、海からの風が最高に気持ちいい。観光地というだけあって、英語だけでなく、スペイン語やフランス語、その他聞いたことのない言語が飛び交っていた。青い海とカモメ、背の高いやしの木、白い砂浜、振り返ればきれいな山がある。まさに、誰もが夢見る高級リゾート地の風景が広がっているのだが、生徒たちは景色よりもお土産屋とアイスクリームに夢中。もったいないなと思ったが、生徒たちはポストカード選びなどを楽しんでいたようだ。
その後、巨大ショッピングエリアへ行き、昼食をかねた4時間の自由行動となった。2人以上で行動すること、買い物時の注意点などを再度確認し、解散した。このエリアもスペイン風の建物で統一されていて、とても綺麗。今年6月には女優のキャメロン・ディアスもここで買い物をしていたらしい。歩いていると、数人の生徒に遭遇した。どう注文していいかわからないと困っていたので、サンドウィッチ屋で注文を手伝った。言い方を教え、自分で注文させたのだが、とても緊張していた。アメリカでは、商品を渡す際他の客と混同しないように、注文時に名前を聞かれることが多い。生徒が名前を告げると、"So cute!"(可愛い!)と店員さんが笑顔で返していた。向かいの日本食レストランでは、生徒がうどんとラーメン、カリフォルニアロール、照り焼き丼らしきものを注文していた。味を聞くと、ラーメンはインスタント麺、うどんはダシなし塩辛いだけ、寿司は持つとポロポロご飯が落ちる、照り焼きはみたらし団子のソースがかかっていたという。これは本当の日本食ではないですよ!と思わず叫びたくなった。
自由時間が4時間もあるので、限られたお小遣いしかない生徒たちには退屈かと思ったが、お店を見て回るだけでも十分に楽しかったようだ。女子のグループが知らない男性と写真を撮っていたので、誰かと聞くと、イケメンを探しては一緒に写真を撮ってもらっているという。こらこら。ここは比較的治安のよい場所なので良しとするが、ロサンゼルスでは絶対しないように注意しなければ。彼女たちの姿を見て、シェリー先生達も大爆笑していた。「こっちにイケメンがいるよ!」と大声でシェリー先生が呼ぶので、きゃー!と言いながら走り寄る女子グループ。指差す先には、我らが男子生徒4人の姿。購入したサングラスをかけ、気取って歩いているが、その姿を見てがっくり肩を落とす女子達。またシェリー先生は大爆笑。
今日の終日研修では、人数確認のために1から41まで生徒一人ずつ番号を振り当て、1番の生徒から順に大声で番号を言うことで確認をした。41までカウントし終わると、拍手と歓声で大盛り上がり。愉快なチームである。初めは恥ずかしがって番号を言っていた生徒も、最後には大声を張り上げていた!理由はなくとも、盛り上がると楽しいものだ。
今日は朝も早かったし、一日中歩き回って疲れたようで、帰りのバスは皆爆睡だった。解散する時に、ジーナ先生に、これからカラオケに行くから一緒に行くかと誘われた。まだそんなパワーが残っているのかと、笑ってしまった。(もちろん丁重にお断りした。) 明日は、警察署と市役所見学がある。今日の宿題は、警察官と市長への質問を考えてくることだ。
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12月26日(水)
December
26th
【movie4】
【movie5】 |
今日は、本格的な活動初日ということで、まずはオリエンテーションがあった。迷子になった時のために、ホストファミリーと、先生の連絡先を書いたカードを記入したが、どこに何を書くか、すべて英語なのでそれだけでも一苦労。オリエンテーションでは、ホームステイ中の注意点や、知っておいて欲しいことなどを、ジーナ先生がスチューデントガイドブックに沿って説明してくれた。
・間違った英語を話すことを恐れる必要はない。
・アメリカでは、毎日ベッドメーキングをするのがマナー。
・ホストファミリーは、ボランティアであることを忘れない。
・ホストファミリーに、特別なお願いごと(毎日味噌汁とご飯が食べたいなど)をしないこと。
・何か問題を抱えたら、友達ではなく先生に相談すること。
ホストファミリーはみんな違う、家が大きかったり小さかったり、お母さんだけだったりお父さんだけだったり、肌の色の違う兄弟がいたり、ご飯が豪華だったりバーガーだけだったり。大きい家が小さい家よりbetter(より良い)ということではない。お父さんとお母さん両方がいることがbetterではない。みんな"It's just different."(ただ違うだけ) "Everyone is different."(みんな違う。)だから、ホストファミリーを比べたりしないで欲しい。みんな違うから、一人ひとりが全く違うホームステイの経験が出来るのだ。
というジーナ先生の話が印象的だった。
英語での説明が続き、少し頭が疲れてきた様子なので、休憩後ジーナ先生が、腕立て伏せ50回やるよ!と言い出した。本当にやるのかと思ったら、空に向かって手を押し上げる「エア プッシュアップ」だった。ジーナ先生は、場を盛り上げるのがとても得意だ。授業中、日本語を話している生徒はその場で立って、罰としてジーナ先生の作った歌を歌わされる。今日、早速男子が2人歌わされていた。立って素直に歌う姿が、見ていて笑えた。
生徒の日記を読んでいると、クリスマスは教会へ行ったり、親戚の家へ行ったりして過ごしたとあった。プレゼントも喜んでもらえて、嬉しかったと書いていた。ある生徒の日記の「発見コーナー」の項目に、「アメリカ人はワイルドだった」とあったので、話を聞いてみた。昨日ホストファミリーと一緒にオレオクッキーを潰して丸めて、溶かしたチョコレートでコーティングしたお菓子を作ったそうだが、普通ならクッキーは棒で叩いて潰すところを、クッキーを二重にしたジップロックに入れ、車でそれをひいて粉々にしたそうだ。これには私も驚いた。
ランチの後、今日が誕生日の生徒がいたので、皆でハッピーバースデーを歌ってお祝いをした。その後、PCPA劇場という近くの劇場へ行き、ミュージカル「オズの魔法使い」を鑑賞した。後の映画やミュージカル俳優が、こういったローカルの劇場でキャリアを積むそうだ。英語が難しく聞き取れない部分が多かったようだが、事前にストーリーを予習してきた生徒もいたし、歌やダンスが好きな生徒が多いので、アメリカのミュージカルが鑑賞でき、興奮している様子だった。
元気そうにしているように見えても、話をしていると、「昨日泣いたんです」「毎日一回泣いてます」「ホストファミリーに日本の写真を見せたら、涙が勝手に出てきたんです」「教会の英語がわからなすぎて泣けてきました」「クリスマスでホストファミリーが家族で仲良くしているのを見ていたら泣けました」など、数人が話をしてくれた。皆、本当に頑張っている。特に一人でホストファミリー宅に滞在している生徒は、心細いだろう。しかし、どの生徒も笑顔で自分が泣いた話をしてくれた。この数日だけでも、生徒はこんなにも強く、逞しく成長しているのだ。嬉しくて、話してくれた生徒に、思わずぎゅっとハグをした。
明日は、サンタバーバラへの終日研修。朝7:45集合なので、今日は早めに寝るよう話をした。
※ナツキ、ミイクは今日まで、モモカ、サホは30日までホストファミリーと旅行のため今日の写真には写っていません。 |
12月24日(月)
December
24th
【movie1】
【movie2】
【movie3】 |
昨晩の大雨から一転、雲一つない真っ青なカリフォルニア晴れの今日は、クリスマスイブ。午前中、スタディーセンターで活動があった。朝9時前に続々とスタディーセンターに生徒が到着。送ってくれたホストファミリーに、昨日は楽しい時間を過ごした、こんなに素晴らしい生徒を連れてきてくれてありがとう!と声を掛けられた。そうでしょー!と自慢げに答えて、朝からいい気分。体調がすぐれないと言っていた生徒も、だいぶ良くなったようだ。マスクをしている生徒のホストファミリーが、本当は具合が悪いのではないかと心配して、私に話しかけてきた。少し咳が出たり、風邪予防のためだから心配しなくていいというと、本当かな?といった表情で頷いていらっしゃった。アメリカでは、重病人しかマスクは使用しないので、マスクをつけて歩いていると、周りから注目されることが多い。昨日はどう過ごしたか数人に聞いてみると、教会や、買い物、ホストファミリーの親戚の家へ行ったりしたそうだ。お菓子や、フォトアルバムを見せての交流も大成功だったそうだ。昨日から数日間、早速ホストファミリーと家族旅行に出掛けた生徒もいる。
今日は、当初の予定では、スタディーセンターに集まってから、皆で99セントストアー(日本でいう100円ショップ)に行き、プレゼントを買って交換する予定だったのだが、昨日のうちに各自プレゼントを用意して、持って来ることに変わっていた。急な変更だったので、プレゼントを持ってきていない生徒が何人かいた。日本人としては、ここで焦ってしまうが、持ってきていないことをジーナ先生に告げると、じゃあ今から行きましょうと、まだ残っていたホストファミリーに頼んで99セントストアーへ連れて行ってもらい、全員無事にプレゼントを購入できた。
教室に残った生徒は、シンガーでもあるジーナ先生と一緒にクリスマスソングと、幸せなら手をたたこうの英語版を一緒に歌った。その後、柔らかいプラスチックのシートに、好きな飾りをつけてクリスマスデコレーションを作った。買い物組も合流し、どれもカラフルで可愛らしい作品が出来上がった。ホストファミリーへのクリスマスプレゼントにしようと、クラフトにホストファミリーの名前を書き込む生徒もいた。クラフトをしている間、ジーナ先生がカラオケでクリスマスソングを何曲も歌ってくれた。
その後は、ゲームの時間。みんなで輪になり、シェリー先生が絵本を朗読し、先生が"the"という言葉を発したら、持っているプレゼントを隣の人に回していく。そして、読み終わった時にプレゼントを持っていた人へ、クッキーがプレゼントされた。これは、ウォーミングアップということで、本番のゲームへ移った。ジーナ先生が歌を歌う間に、先生方が用意したプレゼントを隣の人へ回して行き、歌が止まった時にプレゼントを持っていた人が、プレゼントを開け、中に入っている指令に従うというゲームだ。プレゼントは、何重にも包装されており、一枚ずつ外側からはがしていく。その指令とは、「犬の鳴き真似をしなさい」や「変なポーズをしなさい」などのいわゆる「罰ゲーム」だった。最後は外に出て"Merry Christmas!"と大声で叫ぶなど、かなりの盛り上がりを見せ、楽しい時間となった。
その後、クッキーを食べながら、アメリカで定番のクリスマスアニメを鑑賞した。先生方が用意してくれていたクッキーだけでなく、昨日ホストファミリーと一緒に作ったクッキーを持ってきてくれた生徒が数人いて、一人何枚も食べた。ペッパーミントチョコがかかったクッキーを食べた生徒は、歯磨き粉の味がすると顔をしかめていた。
そして、最後にお待ちかねのプレゼント交換。輪の中心にプレゼントを集め、クジで順番を決めた後、一番から順に好きなものを選んで開けていく。それで終わりかと思えば、後から選んだ人は、先に選んだ人のプレゼントが気に入れば、そのプレゼントをsteal(盗む)できる、更に、クジで一番だった人は、最後にみんなのプレゼントの中から好きなものと交換できるというルール付きだった。
午前中だけの活動だったので、あっという間に終わってしまったが、生徒たちの元気な姿が見られて、安心した。26日からは、本格的に活動が始まる。今日と明日、ホストファミリーと素晴らしい思い出を作って欲しい。メリークリスマス!
※ 次回の更新予定は、12/27(日本時間)です。
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12月22日(土)
December
22nd |
いよいよ、17日間の冬のホームステイが幕を開ける。朝7時半に鹿児島中央駅に集合した鹿児島組は、朝から皆元気な笑顔を見せてくれた。途中鹿児島空港を経由し、バスで福岡空港へと向かう。私は一足先に新幹線で福岡へ行き、宮崎、大分、長崎から来る生徒を出迎えた。鹿児島組とはオリエンテーションで顔を合わせていたが、他県組とは初対面。私が声を掛けると、どの生徒もとびきりの笑顔で挨拶してくれた。
昼の12時過ぎに、33人全ての生徒が無事に集合した。荷物を預け、出国審査を済ませ、いざ経由地となる韓国の仁川空港へ飛び立った。皆昨晩は遅くまで荷造りをしていただろうから、離陸後すぐに眠るかと思えば、数人が学校の宿題を広げ始めた。こんなところまで来て、宿題なんてしなくても!と思ってしまうが、そういうわけにもいかないのが、今の中高生。
一時間半ほどで韓国仁川空港へ到着後、セキュリティーを終え、ロサンゼルス便の搭乗ゲートへ。飛行機に乗る前にもう一度持ち物検査を受け、やっとの事でロサンゼルスへ向け出発だ。飛行機に乗り込むと、高麗人参と、キムチ、そしてニンニクがたっぷり入った料理を食べた後の息の匂いがした。さすが韓国だ。約9時間のフライトで、しっかり寝れば、その後の時差ぼけを軽減できると説明したが、ここでも大半の生徒が宿題に取り組んでいた。ホストファミリー宅で宿題に費やす時間を減らそうと、時間を見つけては、問題集を開いて勉強しているのだ。鉛筆を握りしめながらウトウトしている姿を見ると、隣で呑気に映画を観ているのが、申し訳なく思えてくる。機内食は今まで食べた機内食の中で、個人的にナンバーワンに美味しいものだった。豆腐のポッサムという韓国料理で、サンチュやエゴマの上に薄いシート状の豆腐をのせ、その上にご飯、豚肉、辛味噌のようなタレを置き、手巻き寿司のように巻いて食べる料理だ。豚肉には、ニンニクの素揚げが8カケほど添えられており、それがたまらなく美味しかった。というわけで、私達もニンニク臭の仲間入りとなった。ホストファミリー、ごめんなさい。
約九時間後、ようやくロサンゼルス空港へ到着。シェリー先生とジーナ先生が出迎えてくれた。クリスマス休暇時期の土曜日とだけあって、空港は多くの人で混雑していた。すぐにバスに乗り込み、サンタマリアへ出発した。サンタマリアまでは、更に約3時間半かかる。バスの中で、キャンディーが入ったクリスマスの大きな靴下、自分の名前とホストファミリーの名前が書かれたネームタグを、先生方が全員にプレゼントしてくださった。途中、夕食を食べるために、マクドナルドに寄った。初めての注文とドルの使用に戸惑っていたようだが、シェリー先生の助けを借りて何とか購入し、本場アメリカのマクドナルドを堪能した。
夜の7時半頃、ようやくサンタマリアの教会に到着した。朝各県を出発してから約30時間が経過したが、まだ12月22日である。ホストファミリーが、クッキーやお菓子、暖かいココアをもって続々とやってきた。到着したファミリー宅に滞在する生徒から名前が呼ばれ、緊張の初対面となる。ファミリーは、ネームプレートや風船、花束を手に生徒を暖かく迎えてくださった。生徒に会えたことが嬉しくて、涙ぐむホストマザーの姿もあった。一生懸命準備していた英語で自己紹介をする生徒、ファミリーの話す速い英語が聴き取れずに固まる生徒もいたが、疲れているなか、精一杯の笑顔で、懸命にホストファミリーと交流していた。ホストファミリーが外出しており、今夜はジーナ先生のお宅にお世話になる生徒も数人いるようだが、全員笑顔で"See you on Monday!"と言い、教会を後にした。
こうして、長い長い初日が終わった。鹿児島でのオリエンテーションで既に感じていたことだが、このグループの生徒達は、素晴らしい。フレンドリーで、好奇心旺盛、落ち着いていて、礼儀正しい。挨拶も、ありがとうもちゃんと言えるし、何より反応がいい。クラスの人気者、しっかり者、そしてお調子者ばかりが集まったような集団だ。グループごとの整列や点呼も、各班のリーダーが率先して声を掛け、皆も迅速に行動してくれるので、あっという間に完了する。そのために、待ち時間が長くなってしまい、集合時間を少し遅くすれば良かったと思うくらいだ。普段なら整列するよう、話を聞くよう声を張り上げて喉が枯れるのだが、その必要が全くと言っていいほどないのだ。初対面の生徒同士でも、話が弾んですぐに打ち解けているようだった。引率を20年以上経験している福島も、この様なグループは今までにないと感心していた。引率として、これほど嬉しい、そして、ありがたいことはない。明日はクラスもなく、各自ホストファミリーと一日を過ごす。準備してきた日本紹介のフォトアルバム、お土産などを使い、ホストファミリーと交流するのだろうか。出発前から体調不良の生徒が数人いたので心配だが、明日はゆっくり休み、クリスマスまでには全快して欲しいものだ。明後日の活動で、生徒がどのような休日を過ごしたか、話を聞くのが今から楽しみだ。
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