日本とアメリカの文化や習慣や教育、社会生活や考え方など、様々な違いを比較対照しながら、相対的に説明したものであり、MNCC職員によって執筆されたものです。

HOME > 日米比較 > 世間と風俗編
 
■ 学習の前に
■ 目 次
■ 家庭生活編
■ しつけと教育編
■ 市民生活編
■ 慣習編
■ 世間と風俗編
■ 公共道徳とマナー編
■ 行動様式編
■ 形而上的価値編

●女性の涙
日 本
アメリカ
あらゆる感情で涙を流す。うれしくて泣き、悲しくて泣き、同情してもらい泣き、感激して泣き、悔しくて泣き、怒って泣く。涙を流すことに余り抵抗がなく、様々な場所で、少しの感情の移入と昂揚が涙につながり、容易に泣くことが多い。 あらゆる喜怒哀楽の感情で泣いたりはするが、涙を流すような激しい感情の昂揚は、頻繁には見られない。感情の起伏は激しくても、容易に泣くことはない。

 

●笑い方
日 本
アメリカ
女性が笑う時は、口の中を見せないように、口に手を当てて笑う人が多い。大声で口を開けて笑うのは、はしたないとされ、人前では笑いをかみ殺して、上品に笑うものだという人もいる。そのため、顔を正面から背けて、口に手を当てて、声を押し殺すように笑う女性も多い。男性は、口を開けて、声を出しながら、顔をそらすことなく笑う。また、男性は女性ほどは笑わないと考えられており、実際、成人男性では笑わない人が多い。余り笑えば、「男は、そんなに歯を見せながら、笑うものではない」という価値観を持つ人すらいる 男性も女性も笑う時には、顔を背けず、正面を向いて、口を開けて、大きな声を出しながら笑うのが一般的である。通常、声を押し殺して笑うこともなければ、顔を背けて笑うこともしない。また、笑う時に、手で口を覆おうとすることも絶対しない。もし手で口を覆いながら、顔を背けて笑っている人を見れば、悪口や秘密の話をしているような印象を相手に与え、卑屈で、陰険な感じがする。

 

●簡単な決定手段
日 本
アメリカ
簡単に物事を決めるときには、決めるべき内容にあまり関係なく、じゃんけんで決めることが多い。本来なら話し合いで決めるべきことと思われるものでも、時には、じゃんけんで決めることすらある。また、その決め方に不満や違和感を感じる人もいない。 物事を決めるとき、じゃんけんが使われることはほとんどない。通常は、話し合いで決めようとし、実際話し合いで決めることが圧倒的に多い。それでも折り合いがつかないとしても、話し合い以外の方法に訴えることは余り見られない。本当に決めるべき内容が、完全に公平でなければならない時は、コインで表か裏かを当てる方法が、じゃんけんより一般的に使われる方法であるといえるかもしれない。

 

●服装や格好
日 本
アメリカ
服装の流行に関しては、概して盲目的であり、常に敏感に反応し、同じような服装をし、同様の格好をすることを好む傾向がある。余りにも目立った服装や格好は、周囲のひんしゅくを買うことが多く、また、それを行う者も少ない。ほとんどの幼稚園、小学校、中学校、高校などでは制服があり、同じ服装、同じ格好をしている。職場においても制服を設けている所が職種に関係なく数多くある。また、職場に制服はなかったとしても、同じような服装や格好をしている人が多く見られる。制服は機能的な視点より、形式的な価値観から導入されているといえるかもしれない。 服装は個人の好みや個性の表現であり、自由であるべきだと考える人が圧倒的である。自由奔放に思い思いの服装と固定観念にとらわれない格好をしている者が数多く見られる。奇抜な服装や目立った格好をするものは多いが、周囲の者も個性の一つとして、ある程度の理解を示している。また、流行に関しては、それほど敏感ではなく、一様に流行を追って同様の服装、格好をするというより、流行の中にも個性的な側面が発揮されることが多い。また、制服のある学校は珍しく、制服を着用している職場も少ない。制服は、形式的な価値観より機能的な視点から導入されているといえる。

 

●若い女性の自立
日 本
アメリカ
精神的に、もしくは経済的に、自立していない女性が多い。成人した後も、家で「家事手伝い」「花嫁修行中」と称して、結婚するまで仕事を持たず、親と同居するケースも少なくない。また、親も子供と同居することに肯定的な考えと姿勢を持つ人が多く、周囲の者もそれを奇異には感じない。さらに、若い女性の幼児性や頼りなさは、「かわいらしいもの」として異性からは肯定的にとらえられる。そして、成人してからも幼児性を伴うし好や、依頼心の強い言動が見られる者も多い。 経済的にも、精神的にも自立している、もしくは、自立しようとしている女性が圧倒的に多い。基本的に、高校までは親と同居し、高校卒業後は進学しようが、就職しようが、親の下から離れていき、それ以降同居することは一般的ではない。つまり、高校卒業後は、経済的にもほぼ自立することになる。幼児性や頼りなさは、未熟さの延長にあるものとして否定的に考えられ、決して「かわいらしいもの」としてはとらえられない。また、幼児性を伴なうし好や、依頼心の強い言動が見られる若い女性は少ない。むしろ、男性と肩を並べて対等に生きていこうとする姿勢を持つものが多い。
ホーム 会社案内 お問い合わせ サイトマップ 
MNCC 南日本カルチャーセンター 
Copyright © 2007 MinamiNihon Culture Center. All Rights Reserved. http://www.mncc.jp