ホームステイと留学のMNCC

冬のホームステイは、中学生・高校生を対象としたログラムです。アメリカのクリスマス、年末年始を体験してください。


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■ 2015年度 活動報告

冬のホームステイ

●2015年活動報告

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1月5日(火)

January 5th

【movie1】

【movie2】

【movie3】

 

  昨晩のパーティーを終え、何だかプログラム自体も終わりを迎えたような感覚になりながら、活動最終日の朝を迎えました。わずか6日しか通っていないスタディセンターですが、もうみんなずっとここにいるような慣れた様子で、ホールに集まりいつものように班ごとに整列、人数確認をします。今日も、40名全員が誰一人欠けることなく、出席してくれました。今日の予定は、午後4時までの全体活動の後にホストファミリーが一旦迎えに来てくれて、スーツケースなどの荷物を持参し、午後6時に再集合することになっています。ところが中には、ホストファミリーの都合により、一足先にお別れを済ませ、朝からスーツケースを持ってくる生徒たちもいました。まだホストファミリーとお別れすることにあまり実感が持てないのか、少し戸惑ったような表情で、イレイナ先生にスーツケースを預けます。最後の授業も、アンディ先生とイレイナ先生の2クラスに分かれて行なわれました。
 「アメリカに来てから、一番好きだったこと・ものは何ですか?」「印象に残った英語の言葉や表現は何ですか?」「日本に帰ってから、家族や友達に教えたいアメリカでの経験はどんなこと・ものですか?」「アメリカに来る前に不安だったこと、心配だったことはどのようなことですか?」「その不安や心配事を克服できたのなら、いまそのことについてどのように感じていますか?」 これらの質問に対して、各々ノートに答えを書き、クラス全員に対して発表しました。ホストファミリーや、ボランティアで活動に参加してくれていたアメリカ人生徒たちとのやり取りを思い出しながら、心に残ったことを話してくれました。アンディ先生のクラスでは、「渡航前はテロが心配だった。」という意見がありました。それに対してアンディ先生は、「確かにニュースなどでテロリズムが問題となっていることは事実で仕方のないことだけれども、そのことが生徒たちのアメリカに対する興味を削いでしまったり、海外に飛び出すことの妨げとなってしまうことはとても悲しい。実際にアメリカで暮らしている私たちのような大半のアメリカ人にとっては、普段と変わらない生活を送っている。今回アメリカに来てくれた生徒たちの勇気をありがたく思う。」とおっしゃっていました。
  多くの生徒は、アメリカに来る前は、言葉に対する不安、ホストファミリーと仲良くなれるのかという不安を抱えていたと述べました。英語は、「少しリスニング力があがった気がする。」「以前よりも話せるようになったと感じる。」という生徒たち。また、ウェルカムパーティーでのホストファミリーのご対面の瞬間を、最もお気に入りの瞬間としてあげている生徒もいます。日本で感じていた不安や心配事を、わずか10日の滞在で乗り越えることができたようです。「克服できたことについてどのように感じているか?」という質問に対しての答えを生徒たちが考えていると、アンディ先生やボランティアで授業に来てくれていたホストシスターらが、「I am proud of myself.(自分を誇りに思う)」「I feel brave.(勇気があると感じる)」「I am confident.(自信がついた)」など、“謙遜”ではなく“自信を持つ”ための前向きな表現を教えてくれました。
 生徒たちの日記にも書かれていたことですが、とにかくアメリカ人は“褒める”ことがとても上手だと感じます。謙遜を美徳とする日本人にとって「たったこれだけのことで...」と思ってしまうことに対して、ホストファミリーもTCも笑顔で、こちらが嬉しくなるような言葉をかけてくれるのです。ときに「大げさすぎるのでは?!」と思うこともありますが、褒められることで、生徒たちの緊張がほぐれたり、不安を吹き飛ばしてくれていることは間違いありません。教えてもらった言葉の通り、ホームステイという特別な経験をした生徒たちには、自信を持ち、自分の体験を誇りに思って欲しいと願います。
 
  ブレイクタイムもランチタイムも、いつもと同じように過ごしながらも、これが最後かと、次第に寂しい気持ちが湧いてきました。午後の活動は、スヌーピーショップとショッピングモールで、最後のお買い物です。おなじみとなったシティバスでの移動。生徒たちの行動も、TCと引率者の指示に対して機敏に動けるようになりました。
 スヌーピーショップは、作者であるチャールズ.M.シュルツ博物館の隣にあり、1階がショップ、2階が展示室となっていました。展示室では、日本のひな祭り飾りや、クリスマスオーナメント、レゴブロックなど、さまざまなスタイルに姿を変えたスヌーピーのキャラクター達を見ることができました。ショップでは、手元に残しておいたお小遣いをやりくりして、お土産や自分の欲しいものを買うことができました。スヌーピーショップから5分ほど歩き、ショッピングモールに到着します。授業初日のダウンタウン散策時に訪れたところよりも少し小さいモールでしたが、「ホールフーズマーケット(スーパーマーケット)」や「ターゲット(家電・雑貨・食品など何でも揃うお店)」も入っており、最後のお土産タイムにぴったりです。約1時間の自由時間をもらい、各自行きたいお店に入っていきます。お小遣いがまだ100ドル以上残っている子、あと10ドルも残っていない子、やりくりの仕方はそれぞれなようですが、買い物するだけでなく、並んでいる品揃えや売り方など、日本のお店の違いを見つける楽しみもありました。集合時間にはみんな班隊形で揃い、ホストファミリーの迎えを待ちました。迎えに訪れるホストファミリーたちとも、再集合時間を確認し、解散となりました。
 
  午後6時、太陽は完全に沈み、真っ暗な中、スーツケースを持った生徒たちが集まります。はじめはホストファミリーたちと写真を撮ったり、談笑していた生徒たちでしたが、6時半にバスが到着していよいよお別れの時間が近づくと、あちこちから鼻をすする音が聞こえてきました。最後のお別れを告げ、「日本に着いたら必ず連絡してね。」「またサンタローザに帰ってきてね。」と、ホストファミリーたちは名残惜しそうに生徒たちを送り出してくれました。多くのホストファミリーたちが、「素晴らしい生徒達だった。」「この子達はいつ戻ってきてくれるのか。」「日本の家族に、この子達がもう少しこちらにいられるよう話してくれないか。」「いつか日本に行ってこの子達と再会したい。」「またこのような機会があれば、ぜひ日本人生徒をホストしたい。」と、引率者に話をしてくださいました。ここまで生徒たちを温かく、ユーモアたっぷりに引っ張ってくださっていたアンディ先生ともここでお別れ。一人一人バスに乗り込む生徒たちに声をかけ、ぎゅっとハグをして、見送ってくださいました。
 イレイナ先生と生徒たちを乗せたバスは、空港に向かい、サンタローザを後にします。終日研修のときと同様に、途中の街で数人の生徒を拾って行きます。ずっと生徒たちのサポートをしてくれていた、イレイナ先生の息子さんであるタイバーは、今日から学校とのことで、残念ながら見送りに来ることができなかったのですが、イレイナ先生の携帯電話を使って、テレビ電話でみんなにお別れの挨拶をしてくれました。生徒たちが日本に帰ってからも、インターネットを通して、ホストファミリーやアメリカで出来た友達と連絡を取り合うことは、とても簡単にできることでしょう。ホストファミリーやTCの二人からも、“Facebook”や“Instagram”を使って、連絡を取り合いましょうという誘いがありました。様々なコミュニケーションツールを通して、このご縁をずっと大切にしていけると良いですね。
 
  午後8時過ぎにサンフランシスコ空港に到着。イレイナ先生と一緒に来てくれていたイレイナ先生のお子さん方とも、とうとうお別れです。最後の集合写真を撮り、チェックインへと進みます。残念なことに、生徒たちも、ここで台北経由のエバー航空組と羽田経由の日本航空組の二手に分かれなければなりません。それぞれに同行する引率者と共にチェックインを済ませ、セキュリティーゲートへと進みます。アメリカの空港のセキュリティーゲートは、靴も上着も脱いでいかなければなりません。特に引き止められる生徒もおらずホッとしました。時刻は午後10時。空港内はあまり混雑しておらず、エバー組34名がまとまって行動するにはとてもありがたく感じました。搭乗ゲートを確認し、40分ほどの自由時間を設けました。お小遣いを節約しながら使っていた生徒たちは、まだ手元にいくらかお金を残しており、キーホルダーやチョコレートなどを購入していました。必ず水を買って、集合するようお願いをしました。サンフランシスコから台北までのフライトは約12時間。非常に乾燥する機内では、水分補給をしっかりしなければ、体調不良につながってしまいます。生徒のみんなは、期間中に何回も同じことを言われて耳にタコができる思いだったかもしれませんね。そして、これもまたお約束となった持ち物管理の注意をし、時間通りに集まってくれた生徒たち(本当に素晴らしい!!)と共に、機内へ乗り込みました。

  日本航空組は、エバー航空組と分かれた後、日本航空カウンターへ行きました。私もここ最近は外国のエアラインばかりで、久しぶりに日本航空を利用することになりましたが、やはり日本の航空会社の職員(たまたま日本人スタッフがいただけだからかもしれないですが)の対応の丁寧さに心地よさを感じました。神奈川、沖縄、奄美に帰る6人と共に、厳しいセキュリティー検査を終え、その後空港内でのお店で最後のショッピングをしましたが、ほとんどがお金はあまり使っておらず、中途半端に残して帰ってもしょうがないので、つかいきってしまう子がほとんどでした。
  日付かわって、6日の0時45分の定刻にサンフランシスコを出発しました。日本式のサービスに安堵しながら、約11時間のフライトでしたが、終わってしまえば、あっという間だったような気もします。夜中発のフライトだったので、最初の軽食サンドウィッチを食べたら、生徒たちもすぐに寝てしまったようです。2度目の食事が出た後は、文集のための感想文を飛行機の中で書いてもらいました。私もすぐに眠くなって、眠りにつきましたが、やはり狭い座席で長時間同じ姿勢、機内の気圧、乾燥した空気で、体の調子が悪くならないはずがありません。離陸してから、しばらくすると、飛行機がものすごく揺れる所があり、手に汗にぎる思いでした。
  無事に羽田到着後、飛行機から降りたら、耳が痛いと訴えた子もいましたが、大事には至らなかったと思います。羽田に早朝に到着し、まだ冬休みということもあってか、空港はたくさんの人でごったがえしていました。神奈川のトシキのお母さんが出迎えに来られており、そこで最後の写真を撮って別れました。それから奄美組と沖縄組のチェックインを終わらせ、その後、お蕎麦を食べましたが、やはり久々の日本食の美味しさは、体に染み入りました。ジュンユウが五郎丸に似ているとのことで、最後のそのポーズを写真におさめました。その後、私は台湾組と合流するために、福岡へ飛びました。
  福岡からのバスの運転手は、行きのバスと同じ運転手さんでした。元自衛隊のパイロットであるという経歴を持たれる方で、お話しがとても興味深く、生徒たちにもいろんな話をしてくださっていました。行きのバスの中では、「どんなに緊張してもやることは同じだよ。」ということをおっしゃっていて、その言葉がとても心に残っていて、勇気を与えてくれたということを日記に書いていた生徒がいました。そのことを運転手さんに伝えると喜んでおられました。また、帰りのバスの中でも「子供達が日本に帰って、おせち料理やお年玉と楽しみにしている。」という話をしたところ、「ホームステイに行かしてくれたことが大きなお年玉じゃないの?お年玉はいらないと言ってみたら、ホームステイに行かせて成長したなと思ってくれるのじゃないかな?」とおっしゃっていて、その通りだと思いました。お話に含蓄があり、男らしい高倉健みたいな運転手、中村さん、私達を無事に送り届けて下さりありがとうございました。
  バスの中では、TCのアンディ先生やイレイナ先生がこっそりと作ってくれていたアルバムも生徒たちからたくさんのメッセージ入りでいただきました。本当にありがとうございました。大切な宝物です。
  鹿児島空港で宮崎組と別れ、解散式をしましたが、子供達とハグをして別れる姿を見て、あるお母さんが「自然とハグをするようになっていますね。」とおっしゃっていました。ホストファミリーからたくさんの愛と優しさをもらい、いつもハグをされていましたから、子供達の異文化に対する順応性は大したものです。明日から学校が始まり、テストなども控えている子供達もたくさんいたようですので、また現実の世界に引き戻されるような感じでしょうが、誰でもできない体験をしてきた子供達の笑顔は、希望や自信に満ち溢れており、今後の日本での生活でも様々な形で活かしていってくれることでしょう。
  無事に子供たちを無事に連れ帰り、保護者に引き渡す時が私達引率者にとりまして、一番安堵の瞬間です。本当にありがとうございました。2016年の幕開けをアメリカで迎えた40名の仲間との絆を大切に、今後も皆さんの活躍を期待しています。  


P.S.スーツケースの鍵らしきものをサンフランシスコ空港で落としたかもしれないという心あたりのある方は、センターに連絡ください。”安心してください。持っていますよ”!笑

1月4日(月)

January 4th

【movie1】

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 日本の皆さん、あけましておめでとうございます。1〜3日の間に、引率者に何件か体調不良を訴える生徒からの電話がかかってきました。水分をとったり、持参している風邪薬を飲んだり、出来る対処方法を伝え、様子を見ていましたが、病院に行くほどの症状が出た生徒はいなかったようで、安心しました。今日の午前中、1名が、気分が悪いということで欠席していましたが、午後からは活動に参加することが出来ました。連休明けで、ひさしぶりに日本人生徒同士集まれて嬉しいのか、互いに連休中どのように過ごしたのかを、嬉しそうに報告し合っていました。
 今日はいよいよさよならパーティーの日。丸一日準備に費やせるとはいえ、会場でのリハーサルがほとんど出来ないことが予測される中、集まってくださるホストファミリーの皆さんの前で、それぞれの演目をきちんと出来るのか、可能な限り練習をしなくてはなりません。TCの先生方から、2つのグループに分かれるよう指示がありました。片方のグループは、さよならパーティーの準備をし、もう片方のグループは、ホストファミリーへのサンキューギフトの作成をします。サンキューギフトは、TCの先生方が用意してくださった木製の壁掛けフレームに、折り紙を貼ったり色を塗ったりして飾り付けをし、ホストファミリーとの写真を貼り付けて完成です。今夜のパーティーで、ホストファミリーに渡します。それぞれ創意工夫をこらしたデコレーションを施していました。

 さよならパーティーは、これまでの話し合いで振り分けた演目ごとに集まり、それぞれリーダー&サブリーダーを決めて、打ち合わせを進めてもらいました。大学生や高校生の年上組が、グループを引っ張り、中学生の年下組も、自分の意見を出しながら、先輩方の指示に従います。個人芸をする生徒たちは各々練習をし、団体芸をする組は、演出や進行のやり方について話し合いました。ホストファミリーのお迎えは、いつもより1時間早い3時。限られた時間の中で、作業を終えなければなりませんでした。最後の30分程を使って、全員で一通りの流れを確認しました。引率者から改めて、みんなのホストファミリーがどれだけ今夜のパーティーを楽しみにしてくれているのか、そして、精一杯パフォーマンスをすることが、ホストファミリーへの恩返しに繋がることを話し、気合いを入れて取り組んでもらうようお願いをしました。ホストファミリーのお迎えがきて、一旦みんな家に戻ります。

 午後6時、ホストファミリーと一緒に、生徒たちがパーティー会場へ集まります。飾りつけや、日本のお菓子の盛り付けを手分けして行い、バタバタと準備を整えました。バイキング形式の食事を、生徒たちからさっと済ませてもらい、舞台へ全員集合します。準備を進める間、今度はホストファミリーたちが、料理の並んだテーブルに列をつくります。70名分ほどのテーブル席は、ホストファミリーだけでほぼ満席。会場から溢れんばかりの人々が集まってくださいました。緊張した面持ちで、生徒たちはステージにあがり、一番目の演目である合唱の隊形に並び、スタンバイをします。
 “Thank you for coming tonight!!” この大舞台での司会を快く引き受けてくれた、カリンとミズキの挨拶で、パーティーは幕をあけました。1つ目の演目は、全員での合唱「It's a small world」です。ピアノ伴奏には、レナが立候補してくれました。老人ホームで歌ったときよりも、ずっと大きな声でみんな歌うことが出来ていました。客席のホストファミリーも、英語歌詞を一緒に歌ってくれました。

 二番目は、ユウカによるギター演奏 “Let It Go”です。たった一人で舞台に立ち、演奏することはとても勇気がいることですが、しっかりと最後まで演奏することが出来ました。他の生徒たちも、手拍子で応援してくれました。三番目は、ジュンユウ、トシキ、ケイノスケによる、空手の型披露です。ジュンユウを中心に、限られた練習時間の中で、複雑な動きをよく覚えることができましたね。幼いホストブラザーたちが、興味深そうに三人を見つめていました。四番目は、ユウイチロウによる皿回しです。失敗しても愛嬌で拍手と笑いを集め、難しい技も見事に成功することができました。さらに、“Who wants to try?(誰かやってみたい人はいますか?)” と、観客席に投げかけると、たくさんの子どもたちが手を挙げてくれました。素晴らしい演出で、大いに会場を沸かせてくれました。

 続いて五番目、バスケットボールのドリブル技を、トモユキとショウが披露します。右手、左手で交互にしたり、股の間を通したり、二人並んでボールを操る様子がとてもかっこよかったです。六番目は、ナナミ、ユイ、アキ、エリナ、ヒナノ、アイリ、キョウカ、レン、カイによる、ジェスチャーゲーム(シャレード)。あらかじめお題を書いておいたカードを一人ずつ引き、観客席に向かってジェスチャーをし、ホストファミリーの皆さんに当ててもらいます。大人も子どもも一緒になって、あちこちから答えを叫んでくれます。正解者には、日本のお菓子をプレゼントします。「自由の女神」や「DJ」など、面白いお題を考え、披露してくれました。七番目は、日本に関する問題をホストファミリーに答えてもらうジャパニーズクイズです。シホ、ミウ、ショウマ、コウシロウ、ユウジロウ、ハヤセ、チヒロ、ミサトがステージに立ち、一人一人問題を英語で読み上げていきます。三択問題と「嘘か真か(True or False)」の二種類のクイズを用意しました。ジェスチャーゲーム同様、大人も子どもも、皆さん一緒に答えながら楽しんでくださっていました。

 八番目、モエとエリと、彼女達のホストシスター・トビーによるダンスは、約10秒の短いものですが、ノリのよい音楽に観客席から歓声があがります。アンコールに応えて2回、踊ってくれました。九番目は、サツミのバトントワリングから始まるグループダンスです。「R.Y.U.S.E.I」の出だしを、日本から持参したバトンを使ってアクロバティックな技を披露してくれます。サビの部分からは、エリ、モエ、アスカ、チサト、リナ、アヤミ、チホ、キラリ、タマミ、サヤカ、セリナ、ユヅキ、そして司会のカリンとミズキが突入し、総勢15名のランニングマン!! 迫力のあるステージと、盛り上げ上手な女子たちの掛け声に、観客席が大いに盛り上がります。各演目の中で、一番人数が多く、少し心配していたグループダンスでしたが、サツミを中心に、全員が飛び込むタイミングや並び方をしっかり練習してくれていたことが、大成功へと繋がりました。

 そして、最後のサンキュースピーチ。生徒たちはみなステージの脇に構えます。40名を代表して、アヤミが英語でスピーチを披露します。事前に自分で考えてきてくれた原稿を、しっかりと暗記し、堂々と、ホストファミリーへの感謝の気持ちを述べてくれました。客席からは温かい拍手が送られます。続けて、引率者からも、ホストファミリーと現地受入れ機関のスタッフ、そして、期間中私たちをずっと引っ張っていってくれたTCのアンディ先生とイレイナ先生にお礼を述べ、生徒のみんなが用意してくれたプレゼントを贈呈しました。TCの二人からも、生徒たちがいかに勇敢で、何事にも恐れずTRYの精神を貫き、素晴らしい異文化交流を果たしてくれたかという言葉が、生徒とホストファミリーに対して述べられました。その後一人ずつ名前を呼ばれステージに上がり、修了証書を受け取りました。二人の先生とのハグも、すっかり板についた様子です。

 最後の片づけまで入れて時間通り、パーティーは無事終了しました。一人も欠けることなく、40名全員が参加することができ、堂々と発表してくれたことを、とても嬉しく思いました。体調不良を訴えていた生徒たちも、みんな終始笑顔で、元気な様子を見せてくれました。そして、短い練習&準備時間だったにも関わらず、それぞれの役割を把握し、自分で考えて動くことができていました。みんな本当によくやってくれましたね!!!!! TCの先生方も、ホストファミリーも、みんな素晴らしいパーティーだったと褒めてくださいました。チームサンタローザのメンバーを、とても誇らしく感じます。

 とうとう、明日は日本へ帰る日です。「あと一週間延長できませんか?」と聞いてくる生徒がいました。やっとホストファミリーとも打ち解け、英語にも慣れてきたころでしょう。またいつか、サンタローザに戻ってくることが出来るよう、かけがえのない関係を築けたホストファミリーやアメリカ人生徒たちとの絆を、大切にして欲しいと思います。今夜中に荷造りを済ませておくよう、引率者から注意をし、解散しました。日本に帰り、自分の家族に会うまで気を引き締めて、活動に臨みましょうね!!

12月31日(木)

December 31th

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昨日の雨をひきずっているような、白い靄がかかった朝となりましたが、予報によると次第に青空が見えてくるとのこと。今日はみんなが楽しみにしていたサンフランシスコ終日研修の日です。空模様を伺いながら、いつもより早めの8時15分に集合しました。40名の生徒たちに加え、何組かのホストファミリーも一緒にバスに乗ってサンフランシスコに向かうため、2台の貸切バスが手配されていました。まず、サンタローザを出発し、途中ペタルマという町で停車、その近辺に滞在している生徒たちを拾って、サンフランシスコを目指します。サンタローザから乗り込む生徒たちが全員集まったところで、引率者から重要なお知らせを伝えました。

 昨晩、トシキが貧血のような症状で病院へ行き、検査結果を待つ間、病院で過ごさねばならず、いまもまだ病院にいるということでした。引率の福島と地域責任者のスズがサンタローザに残り対応することとなったため、終日研修へは同行できなくなった旨を、生徒たちに説明しました。トシキは、脱水症状を起こしているものの、容態は良好で元気そうだという連絡も入っています。改めて、各自体調管理には十分気を配り、積極的に水分を取るよう注意を促しました。ありがたいことに、このプログラムにボランティアで来てくれているエリーさんという女性が、1年間埼玉でALTとして働いていた経験があり、日本語が堪能であることから、引率者のピンチヒッターとしてサポートをお願いすることが出来ました。つくづく、現地の方々のボランティア精神に救われていることを実感します。

 8時半、いつもの授業と同じグループに分かれてバスに乗り込み、出発しました。途中ペタルマで5名の生徒と合流し、ホストファミリーも多数乗っているバスはほぼ満席状態となります。車中で、終日研修時の注意事項を話しました。世界的に有名な観光地であるサンフランシスコには、あらゆる人々が集まっています。持ち物管理から、お金を使うときに注意すること、自由行動の際には決して単独行動はしないということ、怪しい人・店・通りには決して近づかないということ、はぐれてしまったときの対処方法など、危機管理に関するとても重要な話を、みんな静かに聞いてくれました。

 1時間ほど走ると、景色がぱっと開けて車窓から海がみえてきました。バスの進行方向には、ゴールデンゲートブリッジの赤い鉄塔が続いています。このときにはすでに早朝の靄は消え、真っ青な空が広がっていました。突き抜けるような青空に浮かぶ真っ赤な吊り橋は、まるで絵に描いたように、くっきりと浮かび上がっています。霧のイメージが強いサンフランシスコですが、今日は生徒たちを歓迎してくれているように晴れ渡っています。バスは、橋を渡った先にある撮影スポットで停車しました。バスを降りてまず、集合写真を撮影しました。その後、15分間の自由時間が設けられ、各々写真を撮ったりお土産を買ったりして過ごします。あっという間に集合時間がきて、生徒たちが集合場所に姿を見せ始めます。班長を中心に、いつものように集合隊形をとってもらったのですが、4名足りません。集合時間通りに集まってくれた生徒たちを待たせ、探しにいくと、トイレに行こうとする生徒が2名、遠くから小走りでこちらに向かってくる生徒が2名、見つかりました。改めて、集合時間は厳守すること。トイレは集合時間を考えて早めに済ませることなど、全員に注意をし、バスに戻りました。ルールを守れないと、日本人生徒だけでなく、一緒に来てくれているホストファミリーにも迷惑がかかってしまいます。

 バスは、サンフランシスコ湾を望む観光エリアの中心部に停まり、生徒たちはそこから歩いて次の目的地を目指します。40名プラスαの大グループ。TCの先生方の指示に従い、ホストファミリーの皆さんの力も借りながら、車も人も多い通りを進みます。

 最初に訪れたのは、「ギラデリスクエア」というアメリカの代表的な老舗チョコレートブランド・ギラデリチョコレート社(Ghiradelli Chocolate)の施設です。レンガ造りの一角、噴水を中心にチョコレートショップや雑貨屋、ベーカリー等が並んでいます。敷地内には、ふわっとチョコレートの甘い匂いが漂っていました。集合写真を撮影し、ここでも20分間の自由時間をもらいました。チョコレートショップでは、試食としてミルクチョコレートが配られます。みんな「ラッキー♪」と笑顔で受け取り、早速口に頬張っていました。店内にはカフェが併設されており、生クリームのたっぷりのったチョコレートサンデーが目の前を運ばれていきます。アメリカらしい豪快な盛り付けにみんなの目は真ん丸。さすがに注文するには至らず、ホットチョコレートやアイスクリームを購入する生徒たちでした。少しお高い値段設定だったかもしれませんが、持ってきたお小遣いと相談しながらお土産を慎重に選んでいました。集合時間、今度は2名生徒が足りない...。すると、ホストファミリーも1 人女の子がまだ集合していないということ、きっと一緒に回っているのだろうとしばらく待っていると、3人揃って姿を現しました。ホストファミリーに頼り切るのではなく、各自しっかりと時間管理をするようにまたまた注意をし、次のフィッシャーマンズワーフへ向かいます。

 人通りの多い中、ホストブラザーやシスターたちが率先して、道路を横断するお手伝いをしてくれることが本当にありがたく感じました。途中、サンフランシスコを象徴するケーブルカーも見ることができました。フィッシャーマンズワーフには、たくさんのお店やレストランが並んでいます。ここで昼食をとることとし、ランチを持参していない人たちは、イレイナ先生とアンディ先生の二手に分かれてお昼ご飯を買いに行きます。先生方に助けていただきながら、シーフードを使ったサンドウィッチやフィッシュアンドチップス、名物のクラムチャウダーを買い、カモメやハトが集まるデッキで鳥達の攻撃を警戒しながら食べました。サワードウブレッドという、少し酸味のあるパンの器に入って提供されるクラムチャウダーは、他の多くの観光客の方々も美味しそうに頬張っていました。生徒たちが気づいたことは、大量の残飯が捨てられていること。鳥達の餌として投げているのか、日本の観光地ではありえないくらいに地面が食べかすやゴミで散らかっていたこと。そして、「鳥のフンに注意」などの看板がどこにも見当たらなかったことなど、日本の清潔さを感じさせる環境でした。アメリカの自由な雰囲気に魅了されてばかりいるのではなく、日本の良さにも気づけるのは、実際にここに身をおいているからこそなのかもしれません。口をすっぱくして言い続けていた時間厳守の約束は、ここで見事に達成されました。班長を中心に集合してもらい、人数を確認したら、最後の目的地であるピア39に向かいます。途中、大道芸人のパフォーマンスや出店に目を奪われる生徒たち。写真を撮ると、チップをねだられる可能性があることを注意しながら進みました。

 ピア39で本日最後の集合写真を撮り、2時間の自由時間が与えられました。集合時間と場所の確認、危機管理の注意を再度行なってから、解散とします。ピア(埠頭)には、数々のお店や飲食店が2フロアに及んで広がり、買い物以外のアトラクションも、ゲームセンターやメリーゴーランド、アザラシ波止場(!)など、生徒たちの好奇心をくすぐる場所がたくさんあります。“San Francisco”とかっこよく書かれたTシャツやマグカップ、キーホルダーなどが売られるお土産屋さんで、目をキラキラさせながら買い物をする生徒たち。日本の家族や学校の友達のことを考えながら、真剣に選んでいました。「10個で10ドルだった!」と、両手いっぱいのキーホルダーを嬉しそうに見せてくれます。自分のためにも、何か記念になるものを購入できたでしょうか。

 集合時間は3時15分。果たしてみんな戻ってきてくれるだろうかと、期待半分不安半分で集合場所で待っていましたが、班長の声かけで綺麗に整列した状態で、39名全員が時間ぴったりに揃ってくれました。TCの先生方も、「さすが日本人」と褒めてくださいました。 引率者にとって、終日研修は一番緊張する日なのですが、忘れ物も紛失物もなく、みんな無事に集まってくれてホッと一安心です。GOOD JOB!! 今夜はサンフランシスコでホストファミリーと過ごす予定のある生徒2名とお別れし、サンタローザへ帰るバスに乗り込みました。

 大きな渋滞にはまることもなく、約2時間ほどでサンタローザに帰ってきました。サンタローザに到着すると、病院から帰ってきたトシキが待っていてくれました!!少し疲れた様子ではありましたが、医師からのお墨付きをもらい、もう心配はないということ。TCの先生方が、トシキへゴールデンゲートブリッジのお土産を買ってきていてくださいました。本当によかった!!!!! 

 明日からは3連休。連休明けの全体活動はわずか2日です。この連休を使って、ホストファミリーにどんなGIVEができるのかを考えながら過ごして欲しいと、生徒たちに伝えました。実質11日間のホームステイは今日が折り返し点です。ここから帰国日までは、きっと、あっという間に過ぎてしまいます。「もっとホストファミリーとお話ししておけばよかった」「一緒に過ごせる時間をもっと大切にすればよかった」という後悔のないよう、ホストファミリーとの関わり方を意識して、三が日を過ごして欲しいと思います。See you next year!!

12月30日(水)

December 30th

【movie1】

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昨日までの青空から一転、朝からどんよりとした空模様が広がり、小雨が舞う一日でした。いつもの通り8時半にスタディセンターに集まる40名の生徒たち。少し風邪っぽかったり、腹痛を訴えてくる生徒もいましたが、いまのところ全員欠席することなく授業へ参加できていることをありがたく思います。アメリカでの生活にも少し慣れてきて、気の緩みから体調を崩しがちな時期です。体調管理に注意するよう、声かけをしながら、生徒たちの様子を見て回りました。
 今日の授業は、イレイナ先生とアンディ先生が入れ替わって行なわれました。先生方にとっても、40名ひとりひとりとお話しできる機会となり、生徒たちにとっても、2名それぞれの話し方や授業の進め方に触れることができました。イレイナ先生は、対話を重視し、生徒たちに話しかけるときにも理解しているか反応を見ながら、ゆっくりと話してくれます。一方で、アンディ先生は早口で、聞き取りの力を試されているようです。問いかけに対して、正確な応対が出来るようにと鍛えられます。辞書を使って知らない単語を調べたり、新しく学んだ言い回しをノートに書き留めていきます。日本の学校での授業に比べると、かなり自由な雰囲気ではありますが、私語に対しては「No Japanese! Speak English!!」とのお叱りが飛んできます。時間と共に日本人同士仲良くなり、慣れが好ましくない形で現れ出す時期でもあります。先生方の言葉をしっかりと受け、学ぶ意欲を高くもって授業に取り組まなくてはなりません。

 ブレイクタイムには、家から持ってきたスナック菓子を、互いに交換したり味見しあったりする仲の良い姿がみられます。男の子たちは、ホストブラザーと一緒にボードゲームに興じていました。ホストファミリーの家でも、アメリカのゲームを家族で一緒に楽しんでいる様子が、生徒たちの日記に書かれていました。ルールの複雑そうなゲームも、子どもたちの頭の柔らかさがあってか、みんな何となくこなせているようです。このような遊びを通じて、授業では習わないような表現が身に付いていくことでしょう。

 後半の授業を終え、お待ちかねのランチタイム!!外は雨が降っていたため、建物内で昼食をとらせてもらうことにしました。ホールの床に座り、ランチバックからサンドウィッチやお菓子を取り出します。私が持参していたセロリや生のニンジンを生徒たちに差し出すと、勇気のある数名がトライしてくれました。「意外といける」と、セロリをパクパク食べる生徒も。また、前日に日本食レストランに連れて行ってもらったという生徒は、お寿司を持参していました。とはいっても、日本で食べる“にぎり”や“巻き寿司”ではなく、アボカドやサーモンが入った“カリフォルニアロール”。しかもお米はブラウンライス(玄米)です。日本のふっくら柔らかいご飯とは違って、ぱさぱさと固いご飯は、子どもたちの口に合わなかった様子。ホンモノの日本食を知る私たちにとっては、ここアメリカで目にする日本食は別ジャンルの食べ物のように感じられます。

 食事に関しては、なかなかアメリカの食生活に順応できない生徒もいるようで、ホストファミリーから引率者に対し、「アメリカの食事を色々試してもらおうと思って出しているのに、あまり食べてくれないのだけれど、何が食べたいか聞いてくれないか?」といった相談もありました。アメリカ人と比較すると、日本人生徒の食事量は少なく、お腹いっぱい食べて欲しいと思うホストファミリーにとっては、生徒が満足していないのではないかという心配を生んでしまいます。慣れないアメリカの食事やその量に、胃もたれ気味な生徒もいます。アメリカ人の感覚ならまだまだ食べられる量なのに、“I'm full.(満腹です)”と食事を終えられると、遠慮しているのではないか、食事が気に入らなかったのではないかと受け取るホストファミリーもいるようです。ホストファミリーの好意を汲みながら、自分の意思を主張し、相手に理解してもらうことを、“食事”という基本的な生活習慣を通して学びます。生徒たちの英語力・コミュニケーション力の限り、伝えられることは自分で伝えてもらい、説明が必要なときには私たち引率者が、本人とホストファミリーの間に入り、互いに納得できるよう話し合います。
 「話し合い」と書くと大それたことのように聞こえてしまいますが、このようなホストファミリーからの相談は日常茶飯事ですので、日本のご家族の皆さんにはご安心いただきたいと思います。洗濯の仕方やタオルの使い方、暖房器具の使い方や週末の過ごし方など、ホストファミリーの皆さんも生徒たちと理解し合おうという気持ちで、様々なことをTCや引率者に相談に来られます。全く異なる習慣を持つ生徒とホストファミリーが、言葉の壁と戦いながら共同生活を送る中では様々な問題が生じて当たり前。異文化における生活の中での不自由さをひとつひとつ乗り越えることも、ホームステイの醍醐味です。 

 午後の活動は、シニアセンター(老人ホーム)を訪問し、日本文化を紹介します。今日も、みんなで公共バスに乗って移動しました。生徒たちが訪れたシニアセンターは、フロントデスクの先に、クリスマスデコレーションが施された綺麗なロビーが構えられ、まるでホテルかと思うほど瀟洒な造りとなっていました。暖炉のあるホールにテーブルを並べ、持ってきた折り紙や新聞紙などを並べます。入居者の方々が少しずつ集まり、引率者によるご挨拶から会を始めました。まず、授業でも練習をした歌の披露を全員で行ないます。ピアノ伴奏には、レナが立候補してくれました。“小さな世界”と“幸せなら手を叩こう”を歌い終えると、拍手をいただくことができました。そこからは、各自テーブルに分かれ、折り紙の折り方をお教えしたり、日本のことや自分の住んでいる町のことについて、英文パンフレットを使って紹介しました。お年寄りの皆さんはとても穏やかな笑顔で、生徒たちが一生懸命英語で説明するのを聞いてくれていました。とあるお婆さんは、はじめ「自分は耳が遠いから」と、ホールの外から見ているだけでしたが、生徒たちが折り紙作品をプレゼントすると、「私には日系アメリカ人の友だちがいるのよ。」とお話をしてくださいました。また、他のお婆さんは、生徒たちが当て字で書いた名前について、素敵な笑顔を見せてくださいました。“ヘレン”さんという方で、生徒は“平恋(peace & love)”と紹介したのです。喜んでもらえて、生徒もホッとした様子です。ホールのあちこちで、生徒たちが入居者の皆さんと談笑する様子をみることができました。新聞紙で作ったかぶとを、入居者のみなさんが被っている様子はとても可愛いらしかったです。

 午後4時、ホストファミリーがシニアセンターに直接迎えに来てくださいました。明日はサンフランシスコ終日研修の日。引率者から日本語で、集合・出発時間や持参するものなどの大切な注意事項を話し、解散となりました。年内最後の全体活動であり、みんなが楽しみにしていたサンフランシスコ研修である明日、どうかお天気が良くなりますようにと念じながら、生徒たちを見送りました。
 日本はもう大晦日で、数時間後に2016年を迎えようとしているのに、私たちはその17時間前にいて、2015年最後の日がこれから訪れます。とても不思議な感覚です。海外で新年を迎えるという貴重な経験をさせてもらえることに感謝し、2015年を締めくくる素晴らしい一日となるよう、緊張感を持って、終日研修に望みたいと思います。

12月29日(火)

December 29th

【movie1】

【movie2】

 

 授業2日目。昨日と同じく2クラスに分かれて、それぞれの先生につきました。教室は昨日とは異なる建物をお借りし、より広い教室を使わせてもらいました。前日の宿題を広げ、先生の指示に従って発表をしたり、先生と一対一で会話をします。昨日の緊張がほぐれたのか、少しハキハキさを増してきたように感じられました。それでもまだまだ声が小さい!!正確な文法・英単語で話すことももちろん重要なことですが、もっと自信を持って、相手に伝わるように話すことの大切さを、TCの先生方が教えてくださいます。先生方の質問に対してなかなか答えを口に出来ない生徒たち。型にはまった正解を探すのではなく、自分の頭で考えて出てきた意見を、もっと発信できるようになると良いですね。
 10時半からは、昨日同様、15分間のブレイクタイムとなりました。昨日スナックを持参していなかった生徒たちも、今日はしっかり日本のお菓子やホストファミリーからもらったフルーツなどを持ってきていました。それぞれのクラスで、明日予定されている老人ホーム訪問の際に企画している、合唱の練習をしました。「It's a small world(小さな世界)」と「If you're happy(幸せなら手を叩こう)」を、英語の歌詞で歌います。お手伝いに来てくれていたホストファミリーに、歌詞を読み上げてもらい、復唱して発音の練習をしました。初めてみんなに歌ってもらいましたが、なかなか声が大きくてびっくり。TCの先生方も褒めてくださいました。明日の発表時には、お年寄りの方々に喜んでもらえることでしょう。

 今日のランチは、教室がある建物裏手の公園でピザパーティーです!TCの二人が頼んでくれていたピザ配達は、ちょうどランチタイムに届けられ、好きな種類のスライスを各自お皿に取り分けます。5〜6枚ほどあった大きなピザを、40名で綺麗に平らげました。そのあと男子生徒たちは、ホストブラザーを交えてバスケットコートへ。バスケットボール日米対決の試合開始です。身長の高いアメリカ人を相手に、バスケ経験者を含む日本人生徒たちは互角の戦いを繰り広げていました。日米混成チームの対決では、お互いに名前を呼びあってパスをしたり、シュートが決まればハイタッチをしたり、大いに盛り上がりました。スポーツに言葉の壁は関係ないことを、改めて実感したのではないでしょうか。

 午後の活動は、消防署見学です。スタディセンターの道路向かいにある消防署まで、横断歩道を渡り、歩いて向かいます。昨日のダウンタウン散策時にも感じたことですが、横断歩道の信号が変わるのが早い!40名が一度に渡るには、みんな小走りで渡らなければなりません。最後尾を急かしながら、この大グループを歩道へ押しやるのは一苦労でした。
 消防署へ着くと、体格のいい消防士(fire fighter)の皆さんが出迎えてくださいました。中に入って消防車の説明に入ろうとしたそのとき、管内のどこかで警報が鳴らされたため、出動しなければならないとのことで、全員さっと移動し、消防車を見送ります。署に残った消防士さんによると、おそらく誤報だからしばらくしたら戻ってくるだろうとのこと。その言葉通り、生徒たちが写真を撮っている間に大きな消防車が戻ってきました。バックで車庫に入る場面では、長いトラックを器用に操る姿がとてもかっこよかったです。2グループに分かれ、消防士の方々が待機時に暮らしている寮や、キッチン、トレーニングジムなど、署内の施設を見学させてもらいました。大きな大きな消防車の仕組みや働きについても、丁寧に説明してくださいました。さらには、普段出動時に消防士の皆さんが身に付けているユニフォーム一式を、試着させてもらうことも出来ました。最後に質問を募ったところ、リナから「アメリカでの女性消防士の割合はどのくらいですか?」という質問が。「4%ほど」という予想以上に少ない答えに、一同驚いていました。それでも、日本では滅多に女性消防士の姿を見ることがないことを考えると、火事や事故の現場を舞台に働く女性消防士の方々は相当な情熱と勇気を持っているのだろうと感じられます。何人かの生徒が質問をしましたが、主に手を挙げていたのはお手伝いのホストブラザー&シスターたち。発想の豊かさを感じました。

 4時になると、徐々にホストファミリーが生徒たちを迎えにやってきます。自分のホストファミリーの到着に、自ら車へ駆け寄る生徒。少し緊張の表情を見せる生徒。様々ですが、イレイナ先生がそれぞれのホストファミリーに話しかけ、生徒の様子や明日の予定などを伝えてくれます。生徒たちがホストファミリーへ伝えなければならないのは、「明日はランチを家から持参します」ということ。イレイナ先生が伝えてくださってはいましたが、自分の言葉で伝えることも大切です。どんな英語を使って伝えればいいのか、引率者のもとへ質問に来る生徒たち。とてもシンプルな質問のようで、ホストファミリーを目の前にすると緊張してしまう子もまだいるようです。みんなから発せられる言葉を、ホストファミリーは喜んで聞いてくれるでしょうから、自信をもって大きな声で、会話のきっかけを自ら作り出して欲しいと思います。明日、みんな果たしてどんなランチを持ってくるのでしょうか。

12月28日(月)

December 28th

【movie1】

【movie2】

 

 気温は約5℃のピリッと冷える朝を迎えたサンタローザですが、天気は快晴。白い息を吐きながら、生徒たちはスタディセンターに集まります。学校初日ということもあってか、集合時間の8時半を過ぎても姿を見せない生徒がちらほら...。あらゆることが予定された時間通りに進む日本とは異なり、遅れてやってくるホストファミリーたちも少なくありませんでした。「初日だから仕方ないわよね」と余裕で構えているTCの先生方をみていると、アメリカ人の大らかなイメージはこれほどまでに寛大(いい加減?)なのかと感心してしまいます。旅の疲れと寒さから、体調を崩した生徒がいるのではないかが一番の心配でしたが、40名とも元気に集まってくれました。
 イレイナ先生とアンディ先生のクラス、それぞれ20名ずつに分かれ、授業が始まりました。異学年混成のグループで、英語の力は生徒によって異なりますが、まずは初日ということで自己紹介と簡単なワークショップを行ないます。アンディ先生のグループでは、「ファミリーツリー」という、いわゆる“家系図”を書き出し、両親や祖父母について発表していました。イレイナ先生のクラスでは、ホストファミリーにはっきりと伝えられるように、自分の好きな食べ物と嫌いな食べ物をリストに書き出すことからはじまり、この週末に発見したホストファミリーと日本の家族の違いや習慣の違いについてまとめ、文章にすること。そして、生活に関する質問をホストファミリーに聞いてくるという宿題まで出されました。先生方曰く、高い英語力を持っている生徒もおり、みんな先生方が話す内容も理解できている風に見えるとのことでした。がしかし、いずれのクラスも「声が小さい」「リアクションがない」との評価も。初めての授業で緊張もあったかもしれませんが、みんなもっと大きな声ではっきりと受け答えできるようにならなければなりませんね。お手伝いに来てくれているホストブラザー&シスターたちは、自主的に発言し、行動する姿がよく目につきます。不自由な英語を使って自己表現をすることは、2日前にアメリカへ到着したばかりの生徒たちにとってはとても難しいことだということを、TCの先生方も理解しています。先生方が生徒たちに期待していることは、YesやNoをはっきりと言い、言葉に出来ないときは表情やジェスチャー、知っている英単語だけでもいいから、とにかく外に発信しようとする意欲です。その証拠に、英語が得意でなくても、手を挙げて質問をする生徒に対する先生方の反応はとても嬉しそうで、どんどん話しかけてくれるようになります。まだプログラムは始まったばかりですが、逆算すると、TCと共に過ごす活動はあと5日間しかありません!!積極的に話しかけ、少しでも多くのことを、先生方から学んでほしいと思います。
 10時半のブレイクタイム(休憩時間)には、持ってきたお菓子やフルーツを中庭で食べました。後半も2クラスに分かれて授業を進め、お待ちかねのランチタイムです!中庭には噴水があり、肌寒くもありましたが、空から燦々と降り注ぐ太陽のおかげで、しばらく日なたに座っていると暖かくなってきます。生徒たちが持参したランチは、サンドイッチやサラダ、フルーツ、中にはご飯と鶏肉という和食のような組み合わせのお弁当もあり、「美味しい!!」ともりもり食べている生徒もいれば、「食べきれないんですけど、帰ってからホストファミリーに何といえばいいですか?」と律儀に質問にくる生徒もいました。自分でサンドイッチを作ったという感心な生徒もいます。概ね、スナック菓子を詰め込んだようなアメリカンランチを持参しているようで、日本の給食や家族の用意してくれるお弁当のありがたみを感じられたのではないでしょうか。ここで、サヤカとユヅキの2名は、午後からホストファミリーとお出かけとのことで、迎えに来られました。
 ランチを終えると、午後からはサンタローザのダウンタウン(市街地)散策に繰り出します。みんなで公共バスに乗り、ダウンタウンへと向かいます。バス車内でも、降車時のお知らせ(日本はボタンだけどアメリカはヒモ!!)や、運賃の支払い方(アメリカは先払い!!)、運転手さんの様子(アメリカは運転が荒い!!けど性格は優しい!!)など、日米の違いに気づくことができました。
 バスを降り、ビジターセンターを目指します。サンタローザのマスコットともいえるスヌーピーの銅像を、街のあちこちで目にすることが出来ました。ビジターセンターの中では、スヌーピーグッズやカリフォルニア州やサンタローザのお土産品が売られており、思い思いに買い物を楽しむことも出来ました。集合写真を撮影し、次はサンタローザモールに向かいます。ここで、ヒナノのホストマザーが彼女を連れて行きたいところがあるということで、グループとはお別れしました。
 広いショッピングモール内には、服飾関係のお店から食品、カフェ、家電、そしてディズニーストア!など、様々なお店が軒を連ねます。ここで、1時間の自由時間が設けられました。2人以上のグループになり、好きなお店を見たり、クリスマスデコレーションの写真を撮ったりして、生徒たちは楽しんでいました。スターバックスで飲み物を買っていた生徒もいましたが、難しい注文をよく自分達だけで出来ましたね。到着からまだ3日しか経っていないにも関わらず、一分一秒刻々と、生徒たちはアメリカでの暮らしに順応しているように見受けられました。どんどんTRYを続けることで、少しずつでも自信を積み重ねていって欲しいものです。
 集合時間をきっちりと守ってくれたおかげで、時間に余裕を持ってバス停に向かうことができました。Good job!! モールの外にある個性的なモニュメントの前で集合写真を撮りました。来たときと同じように、40名の生徒が乗り込むとバスは満員。他の乗客の方々を、「何の集団だ?!」と驚かせてしまいました。無事にスタディセンターに戻ってくると、既にホストファミリーがお迎えに来てくれていました。ホストシスターが駆け寄ってくれたり、ホストマザーの車を見つけ笑顔になったり、少しずつ家族としての関係を築けている生徒たちの様子が見られました。中には「学校に残っていたい...」と弱音を吐く子らもいましたが、、、「頑張ってこい!!」と後押しし、全員を見送りました。
 生徒たちが提出してくれた日記を読ませてもらうと、日曜日は様々な過ごし方をしてきたことが分かりました。ホストファミリーがサンフランシスコに連れてくれていったという子や、教会に行ってミサに参加したという子、ホームシックにかかったと思ったけれどもホストファミリーが優しくてすぐに元気になったという子。中には、連絡を受けていたホストファミリー情報の家族構成よりもたくさんの人がいて驚いたという子や、部屋に靴を履いたまま上がることに慣れない子、言葉が分からずにすべて「Yes」で返してしまったという子など、まだ不安を抱えている様子の生徒も見受けられました。想像していた“楽しい”ホームステイとのギャップを感じた生徒も多かったかもしれません。「ホームステイは不自由の連続」というオリエンテーションでの言葉に、ようやく真実味が増してきたのでしょう。このホームステイの経験に価値を見出すためには、自らTRYし、アメリカの家族や文化に積極的に関わろうとする姿勢が肝要です。この2日でTRYを実践できた生徒はその調子で、まだ踏み出せない生徒は一日も早く、自主性と自立心を意識し、一日一日を大切に過ごしてもらいたいと願います。

12月26日(土)

December 26th

 早朝5時半、まだ真っ暗な宮崎駅に、冬のホームステイ宮崎県参加者の15名が元気に集合してくれました。満月の輝く空の下、バスは鹿児島空港へと向かいます。午前7時、鹿児島空港から合流した13名と一緒に、次は一路福岡空港へ。車中では、持参した朝ごはんを食べたり、睡眠をとったりして過ごしました。バスドライバーさんのおかげもあって、バスは予定時刻より少し早めに福岡空港国際線ターミナルへ到着しました。構内は年末年始のラッシュで多くの人が混み合っています。佐賀、熊本、岡山からの参加者ともここで合流し、台北経由でサンフランシスコ空港へ向かう34名が揃いました。
 班長を先頭に整列し、エバー航空のチェックインカウンターを目指します。ひとりひとり、パスポートを手に重いスーツケースをひき、搭乗手続きを行ないました。スーツケースの重量制限を越えた生徒はゼロ!みんなスムーズにチェックインを終えることができました。しかしながら、混雑する空港内ではチェックイン〜出国手続きを終えるだけでも時間を要し、搭乗ゲートへは時間ぴったりの到着となってしまいました。福岡空港で一旦引率者の福島とはお別れ。もう一人の引率である津田和と一緒に、経由地である台北桃園空港へと向かいます。
 機内での注意事項を伝え、飛行機へと乗り込みます。台北桃園空港までの便は、可愛らしい機体のキティジェット!座席のヘッドカバーやクッションカバーもキティちゃん、トイレ内のアメニティもトイレットペーパーも、さらには機内食のアイスクリームまで、キティちゃん仕様で思わず持ち帰ってしまいたくなるほどです。あまりの可愛さにキュンキュンしているサンリオ世代ど真ん中の引率者を横目に、意外とクールな90〜00年代生まれの参加者たち…。2時間ほどのフライトは、機内食を食べたり映画を観ているうちにあっという間に台北へ到着しました。
 桃園空港での乗継時間は約6時間!ひとまず全員揃って搭乗するサンフランシスコ便の搭乗ゲートへ進むと…なんとここもキティーちゃん一色のキティゲート!相変わらず引率者と参加者の間に温度差を感じながら、可愛らしいベンチに座ってオリエンテーションに入りました。まず、各班に分かれて自己紹介をしました。ホームステイへの緊張と、初対面のメンバーに対する緊張とが入り混じってか、みんなまだぎこちない様子。学校も学年も異なる生徒たちが集まる初日、無理もありませんね。そんな中でも、大学生メンバーが全体の雰囲気をまとめてくれます。年上と年下の生徒たちのバランスが上手く取れたときに発揮される異学年集団の良さを感じさせる一面でした。引き続き、各班でさよならパーティーの話し合いを行ないました。レク係と班長を中心に、各メンバーの意見をまとめてもらいます。引率者の思いつかないような面白いアイディアも出てきます。
 一通り意見が出たところで、自由時間をとることにしました。時計を台湾時刻に合わせて、集合時間を確認してから解散します。最寄のフードコートに入ってみると、メニュー表記はほとんどが中国語。値段も台湾ドルでの表記しかありません。日本円か米ドルで支払うためには、口頭で値段を確認しなければなりません。お店の方が片言の日本語や英語で接客してくださいますが、中には中国語しか話さない方もおり、少しドキドキしながら買い物をする生徒の様子が見受けられました。それに、水1本250円(2米ドル)という物価の高さ(空港内ということもありますが)に、お小遣いが限られている生徒たちの財布の紐は固く、集合時間よりも早めにゲートに戻ってくる子が多かったようです。残り時間を使ってケーススタディを行い、午後7時20分、いよいよサンフランシスコ空港へ向かう飛行機へと乗り込みました。

 福岡のグループ34人を見送った後、福島は一人羽田空港へ。奄美2人、沖縄3人、そして神奈川1人の6人全員の合流するまで、時間があったので空港の中を一人うろうろしていると、入り組んだ所に、羽田空港神社をいうものを発見!今回のホームステイの成功と子供達を無事を願い、祈りをささげました。全員が揃い、お互い自己紹介をさせた後、6人はすぐに打ち解けたようです。各県の垣根を超え、来年神奈川のトシキが修学旅行で沖縄に行くことを話しており、お互い再会を既に約束し合っていました。いろんな県からの参加者で構成されたグループの良さでしょう。 
 冬休みに入っており、羽田空港はたくさんの人であふれかえっていました。それにしても空港内の食べ物は高い!子供達は限られた小遣いの中で、考えながら食べ物を選んでいたようです。家族との旅行は親が全ての費用を当たり前のように支払うため、子供達はその中で、お金のやりくりということをする必要はないのかもしれませんが、今回は、自分の持っている小遣いの中でやりくりをこういう所で学ぶことでしょう。
 夜中0時発の便で時間には余裕があったので、出発前からサヨナラパーティーの話をするのも滑稽ではありますが、渡米後は中々ゆっくりと話し合う時間がないため、ある程度の計画をたてたり、ケーススタディーに取り組みました。
 搭乗口で待っていると、可愛らしい女の子が私達の前をちょろちょろしており、女子がすぐに反応して、一緒に遊び始めました。聞くと、お父さんが米軍関係者でバージニア州に帰省するとのこと。出発時間までのしばしの楽しい時間を過ごしました。
 予定より少し遅れて出発。夜中発の便だったので、眠れるかと思いきやぐっすりと眠れた子はあまりいなかったようです。約8時間半のフライト中は特に問題もなく、無事にサンフランシスコに到着。入国審査では、新しく導入された機械によるパスポートチェック、指紋認証、ウエブカメラによる顔写真撮影、そして税関審査の入力など、初めてのことも体験したが、スタッフも手伝ってくれて、スムーズに済ますことことができました。しかしそれで終わりではなく、入国審査官の対面の2重チェックも行われました。ここまで具合が悪くなる子もおらず、スムーズに事が進みます。羽田での神頼みが功を奏したに違いない、と一人心の中で思っていました。でもまだまだ始まったばかり。出てきた所で、台湾経由できた子達と無事合流しました。

 台湾経由組も、飛行機の中で少し体調を崩す生徒もいましたが、特に大きなトラブルに見舞われること無くサンフランシスコへ到着。税関では、2名の生徒が他の生徒とは別にされ、スーツケースをチェックされることに。無作為に選ばれてしまったことは運としか言えませんが、「ラ王没収されたー」と出てきた様子は少し可哀相でした。(月曜に私の“マルちゃん正麺”をわけてあげよう...)

 ようやく、今回の冬のホームステイ参加者40名が全員揃います。空港では、現地の責任者であるスズ先生はじめ、アシスタントのローハン先生とリサ先生が、ウェルカムボードを持って出迎えてくださいました。40名では初となる集合写真を撮影して、サンタローザへ向かうバスに乗ります。
 土曜のラッシュアワーと重なり、予定していたゴールデンゲートブリッジではなくベイブリッジ経由でサンフランシスコ市街地から北を目指します。ちょうど、夕暮れをバックにサンフランシスコダウンタウンの街並みを望むことができ、生徒たちは車窓からその美しい風景を写真に収めていました。バスに揺られることおよそ2時間ほどで、目的地であるサンタローザの公園に到着しました。目前のホストファミリーとの対面に、生徒たちの疲れた表情は一気に興奮へと変わっていました。
 これからのプログラムを引っ張っていってくださるTCのイレイナ先生とアンディ先生が、生徒たちを温かく迎えてくださいました。ウェルカムパーティーの会場に入ると、そこには既に数組のホストファミリーが、生徒の名前を書いたボードを持って待ってくれています。イレイナ先生から、生徒たちの名前が順番に呼ばれ、ホストファミリーが紹介されます。ここに来るまでに練習した自己紹介、果たしてみんな上手く出来ていたでしょうか...ホストファミリーの皆さんは「We are so excited to meet you!!(会えることをとても楽しみにしていたんだよ)」と笑顔で話しかけてくださいます。「好きな食べ物は何?」「明日の日曜に何かしたいことがある?」「何時間かけてここまで来たの?」「教会へ行くけど、不快じゃないか生徒に聞いてくれる?」など、ホストファミリーから生徒への問いかけは様々ですが、皆さん本当に、日本から自分のホストする生徒がやってくることを楽しみにしてくださっていたんだなぁと感じられました。ピザを一緒に食べたり、ホストブラザーと早速バスケットボールで遊んだり、生徒たちは各々のホストファミリーと時間を過ごし、それぞれに家路へ向かいました。
 明日は全体活動はお休みです。時差ボケや旅の疲れを十分に癒しながら、積極的にホストファミリーとコミュニケーションをとるよう注意をして、生徒たちを見送りました。月曜に、元気な生徒たちに会って週末の話を聞くことが、いまからとても楽しみです。
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