昨夜の雨が残り、少し肌寒い朝でした。午後は歩いて移動するので、雨が降らないことを祈ります。朝、ホストファミリーに連れられて子どもたちが学校に集まってくる時間は、それなりに多忙な時間です。というにも、毎日のように、子どもたちのことで「これを聞いてくれ、あれを聞いてくれ」と、たくさんのホストファミリーが私たちに話しかけてきます。この時間は引率者にとってもとても忙しく重要な時間でもあります。「ゆうべは咳をしていた」「あまり食べ物を食べない」「ゆうべはホームシックで泣いていた」などなど。。。毎日のようにいろいろとありますが、学校で過ごす彼らの様子を見ながら、個別に話をして、様子を伺い、帰りに迎えに来たときに、またホストファミリーに、状況を説明したりしています。体調不良は日常茶飯事なのですが、薬を持ってきていない子どもが多く、腹痛、下痢、頭痛、のどが痛い、咳がでる、鼻水がでる風邪気味という時の薬の時にとても困ります。ホストファミリーも自分の子どもに与えるのどの薬、咳止めシロップ、痛み止めなどを慎重に与えたりしていますが、今の所はそれが効いているようで、ホストファミリーがわが子のように細やかにお世話してくださる姿には頭が下がります。中には「この年齢はまだ一人でアメリカに来るには、早すぎるのかもしれないわね」と話をするホストファミリーもいます。全体的にはとてもいいグループなのですが、やはり小学生はかなり細やかなケアが必要なことを思い知らされます。それでも中にはアミのように、自分のことだけではなく、他者に大人なみの配慮のできるしっかり者の子もいてこれにはさすがに引率者の私たちでも驚かされます。今のところ、病気やホームシックをずっとひきずっている生徒はいません。翌日には元気に登校してきたり、徐々に元気になっていたりとしていますので、保護者の皆様、どうぞご安心ください。
今日も全員8時半までに登校し、一日のスケジュールを説明し、それぞれのクラスに分かれました。来週の月曜と火曜は校長先生が出張でいないため、子どもたちが会えるのは今日が最後ということで、9時から体育館に集まり、校長先生とゲームをする時間を設けてくださいました。まず始めに行ったのがRhinocerosと呼ばれるゲーム。名前を聞いてもピンとこなかった子どもたちですが、例を見せると一斉に「あー、これか」と言って納得しました。彼らいわく、日本の遊びでいうとジャンケン列車のようなものなのだそうです。他にも、氷おに(子どもたちが教えてくれました)やチーム対抗のバスケットボールのリレーなど、久しぶりに体を動かした感があり、子どもたちはとてもいい汗をかいたようです。音楽に合わせて自由にダンスをして、音楽が止まったら「フリーズ」(動くな!)と言われ、好きなポーズをとり、少しでも動いたらアウト!というゲームでは、「誰の音楽が好き?」と聞かれ、一斉に「マイケルジャクソン!」と「レディーガガ」(私に気をつかってくれた!?)。ベッカー校長先生がマイケルをかけてくれ、生徒はノリノリ!ベッカー先生も途中から入ってきて、とても校長先生とは思えないほどのノリの良さに、私たちを十分に楽しませてくれました。最後にベッカー校長先生が「ここの学校では楽しく過ごしていますか?」「アメリカと日本の学校についてどういう違いがあるのか教えてください」というと、何人かの生徒がそれに答えていました。そういえば、質問はないか?という問いにいつも真っ先に手があがるのがケンイチ。アメリカでは質問すると相手がとても喜びますという話をしっかりと実践してくれているようで、嬉しくおもいます。あっという間にベッカー先生とのゲームの時間が過ぎました。遊びに言葉はいりません。子どもたちの笑顔を見て、改めて感じました。最後にMeadow小学校の鉛筆も一人ひとりにいただきました。子どもたちも持ってきた日本のお菓子をあげて'thank you' と感謝の気持ちを伝えていました。教室に戻る途中に通る中庭の桜の木も少しずつ花を開かせています。アメリカに来て見ることができるとは思わなかったので、子どもたちも驚いていました。
体育館での活動が終わると、6th gradeのクラスではミキノ、スズノ、カノン、ユウタによる日本語の特別授業です。昨日作った紙をみんなに示しながら日本語と読み方、そして英語での意味を丁寧に説明していました。さすがは6年生。英語で完璧に説明できなくても、身振り・手振りや表情を使って教えていました。クラスメイトもノートにひらがなやカタカナの単語とその意味を書いていて、楽しんでいました。途中で、書き順に困って相談する場面もありましたが、とても上手で担任の先生もすごく誉めてくださいました。4人で協力してできていたと思います。Good job!また、Team Petalumaの宿題で「何でも日本紹介」で、ユウタの「富士山」とカノンの「運動会」もクラスで紹介され、アメリカの子どもたちも大変喜んでくれていてよかったと思います。
昨日の授業で折り紙を教えたクラスでも、日本語を教えていました。ミキ、イッセイ、ヒロタカの3人が先生です。習字の半紙を用意してきて、「しあわせ」と「かぞく」の二つの言葉を教えます。クラスメイトも日本語に興味を持ってくれたようです。3人ともとても嬉しそうでした。なんと、担任の先生の図らいで毎日子どもたちに日本のことを紹介する時間を設けてもらいました。ありがたいことです。それを聞いて、子どもたちもとても喜んでいました。また3人でいろいろ話し合っていましたが、来週は、持ってきた日本のアルバムで日本の紹介をするようです。担任の先生も3人のことをとてもほめていました。「この3人は、本当に礼儀正しく、静かに授業も聞くし、本当に素晴らしいわ!」と。
ランチタイムのころには雲も上がり、きれいに晴れました。リナはクラスメイトからもらった手紙を見せてくれました。他にも手紙や絵をもらった子がいて、「アメリカの子どもから「どうして日本の生徒は午後の授業を受けないの?」と聞かれました。もっと、一緒に過ごしたいそうです。さすがは小学生。参加している子どもたち同士もそうですが、アメリカのクラスメイトともすっかり仲良くなったようです。ナオやアミは持ってきた名刺をアメリカのお友達に渡していましたね。自分のクラス以外の友達とも交流していました。生徒たちが昼休みを終える1時5分まで一緒に過ごしたら、午後の活動です。ジュンはホストファミリーが今日からレイクタホという遠くの町へ泊りがけでスキーに連れて行ってもらうので、みんなとは別れて帰りました。他の子どもたちは地元の教会に行き、サヨナラパーティーで使うイースターエッグを作り、その後サヨナラパーティーの練習と話し合いをする時間です。昨日より距離があり、子どもたちはヘトヘト。でも日頃運動不足になりがちなので、いい運動になりました。教会に着き、活動する部屋に入ると、机の上にはカラフルなプラスチックの卵の容器とチョコレートやキャンディが準備してありました。色とりどりのエッグを見て急に元気になった子どもたち。さっきまでの疲れも吹き飛んだようです。国際結婚をしてアメリカに十数年住んでいるという日本人の方が日本語で、イースターがどのような行事なのかを絵本の読み聞かせで教えてくださいました。その後、イースターのエッグハントで使うエッグづくりを体験しました。エッグづくりを終えると、明日のさよならパーティーで歌う歌を練習しました。ドレミの歌と幸せなら手をたたこうの2曲を英語と日本語で歌います。慣れない英語の歌詞は自信がないのか、声が少し小さかったけど、日本語のほうになると、急に元気になるのが見ていて笑えました。中高生になると声は小さく、元気がないケースが多いのですが、さすが小学生。元気は有り余るほどあるようです。歌っている時の子どもたちはみんなとてもいい表情でした。明日もその調子でがんばって欲しいものです。
明日はさよならパーティー。例年は出発の前日に行いますが、今回は変則的に滞在期間の半ばの土曜日に行います(なので、あまりさよならという感じがしませんが、ホストファミリーに感謝の気持ちを伝えましょう)。ホストファミリーと出かけて来れない子もいますが、ファミリーとの貴重な時間を楽しく、大切に過ごしてもらえればと思います。ジュンはレイクタホにスキーにノゾミはサンフランシスコに連れて行ってもらえるそうです。まだ、全員は把握していませんが、他にも映画館や動物園、ショッピングモールなどいろいろな場所に行くようです。
子どもたちを見ていると、まだあいさつや返事がしっかりできていないように感じます。人とすれ違ったらこんにちはと言い、ものをもらったときはありがとうと言う、当たり前のことですが、これが英語になったからといって変わるわけではありません。つねにhelloとthank you の言葉は言うようにと伝えました。週末は、ホストファミリーが家族のために予定を立ててくださっているようです。遠くまで連れてってもらう子もいます。これはすべて子どもたちを思ってしてくださることです。そのことをしっかりと理解して、感謝の気持ちを伝えることと、残された時間に自分はホストファミリーのために何ができるかを考えて過ごすようにして欲しいものです。
ちなみに、今、こちらでのホストファミリーと子どものコミュニケーションは、辞書ではなく、I-Pad,やGoogleなどの翻訳システムで行なわれているのがメインのようです。但し、インターネット翻訳ソフトは、時々変な訳され方をされてでてくる場合があり、笑えます。
時々、変な日本語のTシャツを見たときに、そのことを強く痛感します。正しい言葉も出てくるのですが、ほとんどが変です。その変な日本語をみて、小学生は「意味がわからない」と、首をかしげていることが多いようです。ちなみに、今日のどが痛いという生徒がホストファミリーに持たされたのど飴の袋にメモ書きにはこう書いてありました。「学校にこれらを取る。彼らはあなたの咳を助けるでしょう。あなたの先生に尋ねる。あなたはそれらを持つ事ができる場合」おそらく、この文章だと子どもは理解はできないでしょうね。ホストマザーは、「学校にこれをもって行きなさい。これらはあなたの咳に効くでしょう。
もし、これをなめる時は先生に尋ねなさい」ということを言いたかったのでしょう。
今日、学校が終わり、写真を送る作業をしていた時、フェリシア先生から電話があり、今晩ヒロキのホストファミリーの教会でコンサートがあるので、来ないか?という誘いがあったので、私のホストファミリーと一緒に出かけました。フェリシア先生の家に滞在しているタイチとユウタも一緒でした。他にもミキノもホストマザーとやってきました。教会も前で出迎えてくれたのは、ヒロキのホストファーザー、日本語で「羊飼い」のTシャツを着ていていきなり、みんなのカメラの被写体になりました。牧師であるヒロキのホストファーザーとホストマザーは、教会の人たちとバンドをしており、キリストの歌をロックやブルースでアレンジされた曲を披露してくれました。会場に教会の厳粛なるものとエレキギターとロックなど、縁遠い感じがしましたが、ホストファーザーが、実はKISSの大ファンだということもわかり、更に驚きです。私自身、今日もいい出会いがありました。神に感謝!!(笑) おかしかったのは、ヒロキが、演奏の途中で寝入ってしまったことです。よく、この音楽の中で眠れるなといった感じでした。
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