アメリカの小学校(わんぱく留学)・中学校(ジュニア留学)に、体験入学し、現地の児童と一緒に授業を受ける小学生のためのホームステイプログラムの現地からの活動報告です。

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2011年 わんぱく留学/ジュニア留学 活動報告
  

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Lacey 活動レポート 03月30日 【写真】

3月30日水曜日、今日も小雨の曇り空。しかし雨といっても日本のようにザーッと降ってくる感じではなく、どちらかというとサラサラと小さな雨で湿気も少ないせいかそれほど不快には感じない。しかしそろそろ太陽が恋しくなってくる。晴れた日には日本の富士山より高いというマウント・レーニアが雪化粧した姿で遠くに見えるというが、お天気のせいでこちらに到着して以来いまだお目にかかれていない。帰るまでには一度は目にしたいものだ。さて、学校3日目になるとみんなもうだいぶ雰囲気にも慣れた様子で、元気に集合場所の教室に入ってくる。みんなの健康状態や問題ないかを確認しながら、日記を受け取り、バディと一緒に教室に散らばっていくのを見守る。

日記に、夜中眠るとき少し寒いと感じると書いている生徒がいたので、ホストファミリーに"May I have another blanket, please?"(もう一枚毛布を貸してもらえますか?)と聞いてみるようにアドバイスした。たったこれだけのことでも異国でホームステイしている者にとっては、特に自分の要求を言うのが苦手な日本人にとっては、勇気のいることなのだ。ホストファミリーは本当にみんなの役に立ちたいと思っているが、ステイしている生徒が何を欲しているのかわからない。その橋をわたすのは、ここアメリカでは言葉しかないのだ。察してもらって、言わないでもすべて思うままになるわけではない。滞在させてもらっているし、少し気が引けて言えない生徒の気持ちもわかる。でも少しでも背中を後押しして、自分の気持ちや何が必要かを言えるようになってほしいと思う。きちんと自分が何が必要かを言えること、困っているときに誰かに助けを求めること、困っている誰かを助けてあげること、こうしたことは人生においてとても大切なことになると思う。一通り日記に目を通してTCのクリスティー両先生と授業を見てまわる。

今日は文学、歴史、音楽、数学などの授業を見てまわった。文学の授業は、30人ほどのクラスで日本からの留学生アイリ、アサミ、ミオ、リサコ、ナツキ、ミツキがアメリカの学生たちと机を輪のように並べて熱心に授業に参加している姿が見られた。授業の中でマイクを回してひとりひとり発言していくところがあったが、みんなちゃんと英語で発言し、マイクを次の人に渡していく姿は、見ていて本当に立派にうつった。他の教科も、わからないから眠っているというような生徒はひとりもおらず、何とか理解しようと真剣に授業を聞いている姿はとても誠実で、頼もしく見えた。そして隣にはいつもバディがいてくれる。みんなもバディを頼りにしているし、いつもそばにいてくれることに感謝していることだろう。

今日は昨日に引き続き、午後から学校を出て活動があるのでみんなファーストランチを食べる。こちらのランチタイムはファーストランチとセカンドランチの2回に分かれていて混雑を緩和しているのだ。いつもはバディの時間割にあわせてファーストかセカンドかどちらかでランチをとっているのだが、今日はみんなで12:30に学校を出発するのでそれにあわせてみんなファーストランチをとって、ほぼ時間通りに学校を出発することができた。

今日の行き先はワシントン州の州都であるオリンピア。ワシントンというとマリナーズのイチロー選手が活躍するシアトルが有名だが、州都はオリンピアだ。今日はそこで州議事堂と、州知事公邸を見学するのだ。移動して車を降りると小雨がぱらついているが、議事堂まで続く芝生に桜の並木道の向こうに見える石造りのドーム型の州議事堂はとても絵になる姿だった。高さは87mもあり、世界でも最も高い石造建築ドームのひとつだという。中に入ると、高い天井の円形広場の広々とした空間、ケントはあたりを見渡して「全部大理石っすよ、、、」と感嘆の声をもらしていた。議事堂内にアメリカの初代大統領G.ワシントンの胸像があり、大きな鼻をこするとグッドラックがあるとTCのジェニファー先生に教えられた生徒たちはみんなで鼻をごしごしさわっていた。ワシントンの鼻はこれまでの見学者にこすられすぎて、そこだけぴかぴかになっていた。上院と下院の傍聴席も自由に見学することができ、立法手続の多くはこの傍聴席から見ることができるという。議事堂内は写真撮影も自由に許可されており、生徒たちはみんな見学したり写真を撮ったりして楽しみながら学んでいた。

そして次はいよいよ州知事公邸だ。ここは州知事が実際に住んでいる場所の一部を一般に公開しているもので、セキュリティチェックも厳しい。生徒たちはなかったが、大人たちは身分証明を提示して中に入る。私もパスポートの提示を求められた。みんなの様子もこれまでとは違いちょっと緊張した感じになった。保安官が食事、飲み物、銃器の持ち込みがないかを確認した後、バッグ類やカメラを入り口で預けて中に入る(カメラの撮影は安全上の理由で一切許可されないので、皆さんに内部の写真を届けられないのが残念です。外からの撮影は可で、活動写真中のオレンジ色のレンガ造りの建物が州知事公邸)。中に入るとガイドがいて、玄関、応接間、図書室、居間、画廊、2階の客寝室、食堂、舞踏室、と案内され公邸見学のツアーの後には、みんなでゲストブックに自分の名前をサインした。案内は当然全て英語でなされるが、生徒のみんなは本当に熱心に耳を傾けていた。通訳はおらず、自分で理解しようとするしかない。誰かが通訳してくれるなら、話は簡単だ。しかしそれでは何も残らない。わからないなら今はそれでもかまわない。わからないことを体験すること、そして留学が終わってそれをばねにして真剣に学問に取り組むこと、この留学をそのきっかけとすること、そのことの方が通訳を通したその場かぎりの知識を聞くよりも大切になると思う(施設の注意事項や、生徒の安全に関わることなど全員がもれなく理解しないといけないことについては、こちらで念のため通訳しています)。帰りに州議事堂前の正面玄関前の階段で全員記念撮影をして見学ツアーを終えた。

学校に戻るとスクールバスの出発する時間となり、みんなそれぞれバスやホストファミリーの迎えの車に乗ったりしてホストファミリーのもとへ帰っていき、今日一日も終了。こちらに来る前は他人同士だった生徒たちもだいぶ打ち解けて、みんなでいるときはおしゃべりで賑やかだったり、一緒にうたったり、とても楽しい雰囲気になってきました。学ぶところは学び、メリハリもきいています。残り少ない留学生活を少しでも充実したものにできるようにこれからもサポートしていくつもりです。

最後になりましたが、もうひとつ、日本の東北部を襲った地震と津波の被災者のための募金が校内で呼びかけられており、集められたお金を朝、学校事務所前で透明なパイプ状のものに先生と生徒がつめている姿が見られました(活動写真ご参照)。こちらでも日本を襲った未曾有の大災害への関心はたいへん高く、日本のために何かできることをしたいと募金を生徒たちに募ってお金が集められているということをこちらの校長先生からも聞きました。日本人として本当に感謝の気持ちでいっぱいになり、何もできませんが感謝の気持ちをせめて一生懸命学ぶ姿をみせることでお返しできたらと思います。では、今日のレポートはこれにて終了します。

 

Lacey 活動レポート 03月29日 【写真】

3月29日火曜日、学校の2日目です。今日もレイシーは小雨のぱらつく曇り空。外は少しだけ肌寒く感じるが、校内に入ると完全空調で快適である。生徒たちがいつものようにB208教室にGood morning!と笑顔で元気に入ってきて、日記を出してチェックインし、バディと合流した後、それぞれの授業の教室に散らばっていく。日記に目を通すと、ホストファミリーとおはじきをして遊んだとか、福笑いをして楽しんだとか、折鶴を折ってあげたとか、たまご焼きをつくってあげたとか、それぞれの家庭でいろいろと積極的に交流に励んでいる様子がわかった。学校から帰った後も、すべて英語の異文化の環境の中で臆することなくがんばっていることはとても頼もしく思う。学校の方も友達ができた、行くのが楽しみだ、などといった感想も見られ、言葉は思うように伝えられなかったりする中で、言語を越えた心のつながりのようなものを実感しているのがわかる。英語に関しては、早すぎる、さっぱりわからない、という感想もあれば、何を言いたいのかはだいぶわかるようになってきた、などそれぞれだが、日々新しいことを学んで一日一日着実に進歩していることだけは確かなことだ。

今日もTCのクリスティー先生と生徒の授業を受ける様子を巡回してみてまわった。音楽の授業では体格のいいよく響くバリトンボイスの先生が太い腕で指揮棒をふるっている。それにあわせて生徒たちはバイオリンやチェロといった弦楽器を奏でている。私が学校に通っていた頃に取り組んだ楽器はリコーダーやピアニカだったが、こちらではみんなバイオリンだ。時代の違いもあるかもしれないが、生徒の中にも「みんなバイオリンが弾けるから驚いた」と日記に書いていた生徒もいた。日本の保健の授業にあたる"Health"という授業では生活習慣からくる肥満や糖尿病の危険や正しい食生活の大切さについて授業が行われていた。特にアメリカでは日本と食生活という点において、大きな違いを多くの生徒も感じているという。食べ物は簡単にできて、ボリュームがあって、甘くて大味なものが多いようだ。授業の中でも大手ハンバーガーチェーンなどのファストフードを食べ続けることがもたらす弊害について大きく取り上げられていた。そうした授業を生徒たちは、何について話されているのか理解しようと真剣に聞いている。わからないことは、あとで辞書を引いたり、いつも隣にいてくれて頼りになるバディに聞いたりしながら、何かをつかもうと必死である。学校2日目ではまだまだ難しい部分もあるのが本音だと思うが、英語で様々な教科を学ぶという体験をシャワーのように浴びて、英語というのは教科として学ぶ目的なのではなくて、あくまでそれを通して何かを学ぶ手段なのだということにも気づいていくだろう。

賑やかなカフェテリアでランチをとって午後からは、消防署の見学である。消防署まで移動し、署員から消防署施設内の説明を受ける。24時間勤務で2日休むという勤務体制で、署内には夜中に仮眠をとる個室や、退院がくつろぐリビングルームや食堂、洗濯機などの生活に必要なものが備えられており、非常時の呼び出しに備えていつでも出動できる態勢にあるとのこと。きびきびした動きとはりのあるよく通る大きな声からは普段の入念な訓練がうかがわれるが、そんな本場のナチュラルスピードの英語をみんな熱心に理解しようと聞いている。その国の言語を通して異国で社会見学ができるのは、生徒にとっても大変貴重な体験になったと思う。一台の大きな赤い消防車の前で、署員も交えて全員で記念撮影。質問のコーナーでは宮崎からの参加者であるハルが事前にノートに書いて準備してきた質問を署員に聞き、署員の答えを生徒に訳して聞かせてあげるという積極的な取り組み姿勢が見られた。説明が終わった後、案内してくれた署員の方々に全員で"Thank you!"とお礼を述べた後、学校に戻った。

学校に戻った後、時間があったので、スクールバスが出る15:50の前まで教室で打ち合わせ。今後のスケジュールの確認と、金曜日にある全校集会とサヨナラパーティでの出し物、パフォーマンスについて話し合った。私たちをあたたかく受け入れてくれた学校とホストファミリーにそれぞれ感謝の気持ちを表す場であるので是が非でもいいものにしたいと生徒たちも思っている。時間になったので、それぞれスクールバスやホストファミリーの車で"See you!"と笑いながら帰宅して行った。

みんな学校で元気にやっているといっても、まだ中学生の子の中には夜になると家族や家が恋しくなったり、わからない授業をなんとか座ってがんばることがしんどかったりしている生徒もきっといることだろう。異国での学校生活やホームステイはそんなに簡単なことばかりではないのが現実だ。でもそういったこと全てがこれからの自分の血となり肉となり、自分の強さにつながっていくのだと信じて、困難を感じている生徒もいるかもしれないが、何とか乗り越えてこの留学を達成してほしいと思う。きっとみんなで乗り越えられると信じています。では、今日の報告はこれで終わりです。

 

Lacey 活動レポート 03月28日 【写真】

3月28日月曜日、いよいよ今日からChinook Middle Schoolでの授業がスタートです。朝のうち少しだけ太陽がのぞいて青空も見えたのだが、やはりこの時期は雨の多いワシントン州、時折小雨のぱらつく曇り空の一日となった。9時の開門にあわせてスクールバスがあちこちから到着し、生徒たちは事前のオリエンテーションで集合場所になっていたB208教室にどっと押し寄せてくる。明るい顔で元気に入ってきたのでまずは安心。日記の提出を受けるときに日曜日はどう過ごしたか、ホストファミリーとの間で何か困ったことやトラブルはなかったか聞いてみたところ、トラブルなどを訴えた生徒はおらず、動物園や、教会、プール、ショッピング、科学館などに連れて行ってもらったり、長い移動の疲れを癒してゆっくりしたり、それぞれ楽しく過ごしたというのを聞いて本当によかったと思った。長い移動の飛行機で体調を崩していた生徒も元気になって登校してきたのを見て安心した。生徒達はそれぞれのバディ(学校でのお世話をしてくれるアメリカ人の生徒。一人に一人つく)について9時20分からの分刻みの授業(活動写真中にある時間割をご参照ください。電車の時刻表みたいな分刻みの、日本人にとっては変な時間割)に向かって各教室に散らばっていく。それからTCのクリスティー、ジェニファー両先生とどの生徒がどの教室で授業を受けているのか探しながら、クラスを巡回し、活動報告用の写真をとってまわる。語学学校などの日本人向けの授業ではなく、アメリカの公立中学校の普通の授業に受け入れてもらっているので、国語、数学、社会、科学、音楽、体育、などの授業が全て英語で行われている。その中で果敢に前向きな態度で、ノートをとりながら熱心に授業に臨む生徒達の姿をみると、目がいきいきと輝いており、とても頼もしく感じた。現地の先生方も日本からの生徒達はとってもよくやっていると言ってくださった。アメリカでは日本と違い、授業と授業の間は移動時間で生徒たちが先生のいるクラスに大移動する。移動中にすれ違う生徒達に声をかけると、笑顔で楽しいという答えが返ってくるのでとても嬉しく感じた。

ランチタイムのカフェテリアは大混雑だ。その中に日本からの留学生がまじってアメリカ人たちと談笑しながらサンドイッチやピザを食べている。カフェテリアの壁には"Welcome Konnichiwa Japanese Exchange Students"(ようこそこんにちは日本からの交換留学生)という手書きのあたたかいメッセージなどもあり、本当に心から歓迎されているのが伝わってくる。生徒達もそれを肌で感じてそれに応えようとしているのが伝わってくる。午後からは日本文化や生活を扱う授業を見てまわったが、日本の地理、食べ物、学校の様子、着物、制服、などについて説明があり、アメリカ人の生徒達も熱心に聞き入っていた。そのクラスの先生は、日本の学校では、掃除の時間があって生徒自らが掃除をすること、また給食の時間には自分たちで給食室からもってくるなど準備して教室で食べること、学校の入り口で靴を脱いでスリッパではいること、などが特にアメリカの学校と違っていて興味深いと言っていた。日本では当たり前だと思っていることも日本の外ではそうではないことをあらためて実感させられる。また、校長先生みずからが日本を襲った巨大地震について話をするクラスもあり、被害の甚大さや、日本はアメリカとの大切な友好国で、こういうときに助けあうことが必要だという授業が行われており、日本人として感謝の気持ちで胸があつくなるのを感じ、それをクラスの前でも伝えた。

その後は日記をチェック。英語が早すぎてわからないというコメントが多く見られたが、時間をかけて少しずつ慣れていくしかない部分があることは否めないであろう。昨日来て今日完璧にわかるようになるわけではないのだろうし、早すぎてわからない、という感覚をアメリカ人に囲まれて自分の体験として実感できたことが今後の大きな収穫につながるのかもしれない。6時間目が終わる3時50分になると大勢の生徒たちが嵐のように何台ものスクールバスに乗り込んでいくので、バス乗り場は満員電車のような込み合いになる。その中でようやく日記を返し、一日が終了。留学一日目を終えてみんなどうだったでしょうか。みんなの楽しいですっていう笑顔が印象的でした。保護者の皆様、こちらではみんな歓迎されて元気でがんばっていますよ!

 

Lacey 活動レポート 03月26日 【写真】

3月26日出発の日、鹿児島空港から出発したグループは羽田空港で他県からの参加者と合流してリムジンバスで成田空港へ到着。そこで搭乗手続、手荷物預け、セキュリティチェック、出国審査を経てユナイテッド航空のシアトル行きUA876便の搭乗口へ到着した。出発までかなり時間があったので自由時間とし、再集合までの時間を売店をのぞいたり、歩き回ったりしながら時間を過ごした。その間、何人かの研修生とそれぞれのホストファミリーについて話をした。名前の発音はなんというのか、子どもは何人いるのか、親の職業は何なのか、事前にきている情報からそういう話をしていた。ホストファミリーはどうしてボランティアで、無償で海外からの生徒を受け入れてくれるんだろうね、私だったらただで受け入れできるかな。私はできないな、お金もらわないと。どうしてそんなことができるんだろうね。などと話をしている。また、別のところでは、ホストファミリーが受け入れする生徒に何を求めるか、について"Honesty"と書かれているのをみて、オネスティーってどういう意味?と辞書を引き引き、「正直、誠実であること」という意味をようやく探しあてて、「でもぼく正直でないんですよ」、とぽつりと言った。しかしその言い方から、言葉とは裏腹の朴訥とした誠実さを感じた。口で僕は正直です。誠実です。というのは簡単だ。でもそれをホストファミリーにどのような形で表現すればいいんだろうか、などと話をした。この留学の目的は正しい回答を与えられることではなく、いろいろな問いを提示されることなのかもしれない。人のためにボランティアで何かできること、誠実であること、そうしたことはどういうことなのか、これからの長い人生の時間をかけて自分なりに正しいと思う道を見つけていってほしいと思った。

搭乗時間がきて飛行機に乗り込む。母国に帰るアメリカ人の姿も多く見受けられる。成田からシアトルまで8時間の長いフライト。機内食を食べ終わると、それまでの楽しそうな話し声も機内の照明とともに消え、後は飛行機のゴーッというエンジン音がずっと続く薄暗い狭苦しい空間でとなりの生徒と肩を並べてじっと目的地に着くのをを待っている。機内を一回りすると眠れない生徒が眠れませんと訴えてくる。眠れなくても本などを読まないように、映画などをいつまでも見ないように、現地での時差ぼけを防ぐためにも機内で充分な睡眠をとることが大切なので、目をつぶって体を休めるようにアドバイスする。おそらく普段ならば快適なふとんで安心してぐっすり眠っていることだろう。しかし今日は早朝からの集合、飛行機やバスでの移動、慣れない出国手続による緊張や、機内の通常ではない環境、などでむしろ眠れないことも自然だと思った。でも、暗がりの中でじっと目をつぶって長い時間を耐えている生徒の横顔をみて、この子たちはがんばっている、強いと思った。そして、鹿児島空港に見送りに来てくださっていたたくさんの親御さんのことを思った。飛行機が離陸するときまで手をふってくれているのが飛行機の小さな窓から小さくではあるが見えた。鹿児島以外の県からの参加者もきっと同じ様子だったことであろう。旅立つ方も見送る方も並々ならぬ覚悟の上でこの留学に望んでいるのが伝わってくる。飛行機を降りるときに体調を崩した生徒がいて、グループみんなでケアしながら少し回復するのを待っていよいよ入国審査へ。緊張した面持ちで一人一人、審査官の審査を受ける。滞在の目的や、滞在期間、食べ物の持込はないか、などの英語での質問に答えた後、左右両手の指紋の認証と顔写真の撮影をうけた後、全員の審査通過を確認。

手荷物の受取、税関を通過してとうとうTCのクリスティー、ジェニファー両先生と合流し、全員で記念撮影。その後バスで留学先であるChinook Middle Schoolへ移動。ジェニファー先生のオリエンテーションを受けた後、校内のカフェテリアでいよいよそれぞれのホストファミリーと対面式を迎えた。ようやく会えたことで感激してかたく抱き合う生徒や、自己紹介を懸命にしている生徒、早速辞書を使ってコミュニケーションを図っている生徒、家族内の小さな子どもと遊んでいる生徒など、それぞれに、食べ物持ち寄り形式のパーティでピザやケーキなどを食べながらウエルカムパーティを楽しんだ。その後、夕刻前にはそれぞれ新しい家族を連れてホストファミリーはパーティーを後にした。ホストファミリーと写真に写っていない生徒も全員ホストファミリーとは出会えておりますのでどうぞご安心ください。3月26日の朝出発して、シアトルに着いたら同じく26日の午前中(定刻より早い9:40頃の到着)と、睡眠不足と疲労の中、生徒達は無事ホストファミリーと対面をすませ、それぞれに交流に励んでいます。こちらで世話をしてくださるクリスティー先生とジェニファー先生もとても素晴らしい先生です。まずは、無事到着しましたことを報告しますので保護者の皆さんどうぞご安心ください。


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