アメリカの小学校に、体験入学し、現地の児童と一緒に授業を受ける小学生のためのホームステイプログラムの現地からの活動報告です。

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2008年度 わんぱく留学/ジュニア留学 活動報告 


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Foresthill 活動レポート 04月05日 【写真】
 別れの朝。朝6時にいつものForesthill Elementary Schoolに集合。早朝であったにもかかわらず、ホストファミリーが子どもたちを送ってきてくれました。「また絶対にフォレストヒルに戻っておいで。アイラブユー。」と言いながら、子どもたちをハグするホストファミリー。涙を流すホストファミリーとは対照的に、少しさみしそうではあるものの、いつもの登校の時と変わらない笑顔で別れる子どもたち。これが最後の別れでなく、スタートであればよいなと思います。

  サンフランシスコ空港までは、バスで約3時間。午前9時頃到着しました。チェックインやセキュリティーチェックを抜けると、もう私たちの乗るユナイテッド航空は、機内に乗客の搭乗が始まっていました。しかし、搭乗後も機内の副操縦士が何らかの理由で交代するなど、午前11時4分の出発予定が約1時間遅れて出発しました。11時間ほどのフライト中は、11日間共に過ごした仲間の席をウロウロする子もいました。11日前にサンフランシスコ空港へ向かった飛行機の中では、みんながおとなしく座席に座っていたのに、あの時は、やっぱり「猫をかぶって」いたのでしょうね。

 無事に中部国際空港へ到着するも、1時間の到着遅延のために、みんなでバタバタと入国審査や税関を抜けました。大分空港行きのヒカリとカイセイは、出発時間が迫っていたので、ANAの職員の方が優先的に各種手続きや搭乗を手伝ってくださり、みんなより先に別れました。私も、セキュリティーチェックを抜けたところで、鹿児島組と別れ、福岡行きのヒロフミとユウキとリョウスケが飛行機に搭乗するのを見送り、そして、宮崎のソウタロウを見送りました。鹿児島のカナエ、イッペイ、リサ、ナナ、ヤヤ、ユカとは、きちんとさよならが言えなかったことが、少し心残りです。別れる時に「また会おうね」と子どもたちに声をかけると、「また、っていつ?もう会えないんでしょう?」と妙に現実的です。でも、縁があって、一緒にこの12日間を過ごした仲間です。いつか、きっと、また会えることを祈りたいです。

 大切なお子様を弊社へ預けてくださったお母様、お父様、ありがとうございました。全員が毎日を元気に楽しく過ごし、また、まだ本人たちには自覚や実感はないかもしれませんが、この小学生という若い時期にアメリカの学校生活、家庭生活を体験したこと、一人でもなんとかやってこれたことは、大きな自信となると思います。弊社のプログラムに多大なるご理解、ご協力をいただきありがとうございました。いたらない点も多々あったと思いますが、私なりの精一杯で引率指導をさせていただいたつもりです。ご了承ください。

子どもたちへ。まずは、ホストファミリーにお礼の手紙を書いてください。短くてもよいです。自分でじしょを引きながら、書いてください。ホストファミリーはみんなからの手紙を待っています。そして、これからもずっと、ホストファミリーや学校の友達と交流を続けてください。このりゅう学で出会った人々とのつながりを大切にして、いつかまた、アメリカに会いに行ってください。私はみんなのことをおこってばっかりだったけど、みんなのことが大好きです。私にも手紙をくださいね。いつか、また、きっと、会いましょう。元気でね。さようなら。

 

Foresthill 活動レポート 04月04日 【写真】
  いよいよアメリカの学校へ通う最後の日です。私はちょっとだけさみしい気持ちで、Foresthill Elementary Schoolに登校しましたが、子どもたちはいつもと全く変わらない様子です。まずは3年生の音楽のクラスに参加。水曜日に練習した歌を少しだけ歌って、リコーダーの練習に入りました。日本の子どもたちも授業でリコーダーは習っているので、ほとんどの子が上手にふけていました。男子は、貸してもらったリコーダーに口をつけるのを嫌がる子もいましたが、アメリカでは何でも消毒します。貸してもらったリコーダーも、ちゃんと消毒済みなのを伝えると、恐る恐る口をつけていました。床に落ちたスナック菓子を拾って食べたり、トイレの後に手を洗わないままサンドウィッチを食べるのは平気なのに、変なところで神経質。男子の行動は理解不能です。音楽の後は、4人ずつの3グループに分かれて、2年生のクラスを訪問しました。それぞれのクラスで、折り紙や書道をして見せたり、逆にアメリカの芸術の一つであるキルティング(パッチワーク)の図案化を教えてもらったりしました。日本の子どもたちが折り紙や書道をするのを見て、大興奮のアメリカの子どもたち。日本の子どもたちが書いた手本を見ながら、絵の具の筆で習字紙に「アメリカ」とか「ともだち」などの簡単な文字を真似して書いていました。折り紙の折り方を見ていた先生からは、「折り紙を折る過程で、6つ以上のことを子どもたちは学ぶことができる。自分のクラスに来てくれたことに本当に感謝している。ぜひ、またForesthill小学校を訪問してほしい」というお褒めの言葉をいただきました。ここForesthillの皆さんは、私たちの訪問を心から歓迎してくださっています。その理由の一つに、Foresthillは小さな町なので、「人種のるつぼ」と言われるアメリカにあって、その住民のほとんどが白人という、少し変わったところです。ですから、いろんな人種に触れることは、子どもたちにとっても、大人にとっても、大変意義のあることだと考えているようです。

11時からは、クラスメイトとランチ。今日のカフェテリアのランチメニューはピザです。お弁当を持ってきていた子は、ピザとお弁当の両方を食べていました。本当は、カフェテリアのランチを買うと、2ドル50セントするのですが、校長先生の配慮で、日本の子どもたちからはお金を取りません。子どもたちはお財布を出して、払う意思があることをアピールしますが、レジ係の方は「校長先生から、日本の子どもたちからはお金をとるな」と言われているからといって、絶対にお金をとろうとはしません。本当にありがたいことです。

さて、ランチが終わると昼休み。でも、今日は学校が2時で閉まるので、私たちにはあまり時間がありません。急いで、さよならパーティーの練習に入りました。最初は恥ずかしがっていた子たちも、何回か練習するうちに大きな声で歌を歌えるようになり、ちょっと安心しました。ヴィクトリア先生が必要なエレクトーンや縄跳び、リコーダーも借りてきてくださいました。エレクトーンは、なんと高校から運んできてくださいました。町全体で私たちを暖かく迎えて、私たちに協力してくれています。

1時半からは、校長先生が全校集会を開いてくださいました。体育館のステージに12個のイスが並べられ、その前に全校生徒が幼稚園から小学4年生まで順序良く整列します。校長先生が、Foresthillに来て、日本の文化を紹介してくれた子どもたちにお礼を言いましょうと声をかけると、一斉に「Thank you!」そして、大きな拍手をいただきました。そして、アメリカの子どもたちが書いた手作りのサンキューレターと、チョコレート、アメリカの国旗、そしてForesthill Elementary SchoolのTシャツをプレゼントされました。お礼に、みんなの写真を貼って、みんながサインした色紙を、グループを代表してソウタロウが校長先生に手渡しました。また、少しでも感謝の気持ちが伝わればと、「君が代」斉唱、ナナとヒカリがそれぞれエレクトーンですばらし曲を演奏、そして、全員で長縄跳びでの日本の子どもたちの遊び方を実演して見せました。先ほどの練習の数倍、みんな堂々と、元気よく、歌もエレクトーンも縄跳びも披露してくれ、いつも私を困らせてくれたみんなですが、みんなのことを誇りに感じました。全校集会の最後は、児童全員が列を作って、私たちの一人ずつと握手をしました。中には名前を呼びながらハグしてくる子もいて、この短い間によくここまでの絆を作ったものだと感心しました。英語と日本語で、言葉は全く通じませんでしたが、心と心で通じたのだと思います。校長先生や他の先生方、また子どもたちからも、ぜひ、来年もまたこの学校を訪問してくれるようにとお願いされました。日本に帰っても、この12名の子たちがForesthillを訪ねてくれることを心待ちにしている学校や家族がいることを忘れないでいてほしいと思います。

2時になると、いつものようにスクールバスで帰るカナエ、イッペイ、カイセイ、ソウタロウ、ナナ、そしてヤヤ。もう慣れたものです。自分の乗るべきバスや一緒に乗るべき人を見つけて、さっさと乗っていきます。私は彼らが乗った後、ドライバーさんに確認をし、任務終了です。その他の子たちはホストファミリーが迎えにきてくれていました。そういえば、ユカはホストマザーもファザーも働いているので、ホストブラザーやシスターと一緒に日本の児童館のようなところで、毎日5時半ごろまで待ちます。これも、すばらしい体験だったと思います。ユカはそこでも、折り紙を披露したりして友達を作っていました。でも今日は、ユカのホストファザーが迎えにきてくれていました。休みだったのでしょうね。

さて、7時からの予定だったさよならパーティーは30分ほど遅れて始まりました。まずは、書道と折り紙のコーナーで、名前を書いてあげたり、いろいろな形に折り紙を折ってあげたり。みんなこれまで何度も繰り返しいろいろな人に教えてきたので、なれた手つきで安心してみていられました。次にパフォーマンス。みんなで「幸せなら手をたたこう」を日本語と英語で歌い、「君が代」の斉唱。ヒカリのピアノ演奏に続き、ヤヤのけん玉。リョウスケが空手の型を披露し、ユカとヤヤがリコーダーで一曲。そして、みんなが一人ずつ、縄跳びで自分の得意とする技を披露し、大きな拍手をもらいました。それから、しばらくホストブラザーやシスターたちも含めて、長縄跳びの遊び方を紹介。リサのホストファミリーから、私にも跳ぶようにと指令が出たので、がんばって跳びました。それから、プログラムの終了証書と記念のアメリカの旗が子どもたち一人一人にヴィクトリア先生から手渡され、ホストファミリーへの修了証書ときれいな盾に入れられた子どもたちの写真が子どもたち自身の手で、ホストファミリーへ渡されました。ヴィクトリア先生が用意していた大きなケーキをホストファミリーと一緒に食べ、家族写真を撮り(ユウキのホストファミリーだけは、なかなかみんなが揃って着席している時がなく、写真が撮れませんでした。すみません。ちなみに、ユウキとホストブラザーのコーナーは本当の兄弟のように仲良くなりました。)、最後にスーツケースのつめ方の注意や明日は6時集合であることなどを伝え、解散です。その前に、校長先生とも写真を撮りました。今夜は、私や子どもたちのほとんどが、昼間の全校集会でいただいたTシャツを着てさよならパーティーに参加していたので、校長先生にも子どもたちがとても楽しい日々を過ごしたことが分かっていただけたと思います。パーティーで、校長先生に今回日本の子どもたちを受け入れて、どうだったのか、再度、感想を尋ねると、「毎年、我が校に来てください」とのことでした。日本の子どもたちがよくがんばったのが分かります。

さあ、明日は帰国です。みんなが集合時間の6時に遅れることなく集合することを祈りながら、今日は寝ることにします。子どもたちみんなが、ホストファミリーに感謝しながら、最後の夜を過ごしてくれますように。

 

Foresthill 活動レポート 04月03日 【写真】
 今日の午前中は、Foresthill Divide Middle Schoolで授業を受けます。まずは、算数です。この学校では、全校生徒が学年に関係なく、自分のレベルに合った算数のクラスで勉強します。例えば、5年生であっても7年生の授業を受ける子もいれば、逆に、8年生であっても6年生の授業を受けなければならない子もいます。ホストブラザーやホストシスターのいるクラスにそれぞれ行きましたが、とても難しいクラスに配置された子たちは、特別に図書室でアシスタントティーチャーに教えてもらえることになりました。5年生のクラスに配置された子たちは、解ける問題もあったようです。2時間目は体育に参加した子と、クラスで折り紙と書道を披露した子に分かれました。体育の子たちは、6年生の3クラスと一緒にスクールバスで高校まで行き、すばらしいグラウンドで走ってきたようです。学校に残った子たちは、折り紙で風船や手裏剣の作り方をアメリカの子どもたちに教えたり、持参した習字道具でクラスメイトの名前を漢字で書いてあげていました。3時間目は、体育と文化交流(折り紙と習字)と恐竜の授業に分かれました。体育のクラスでは、ドッジボールと似たような球技をしていました。英語が分からなくても、なんとなく見ていてルールが分かるようで、みんな楽しんでいたようです。恐竜のクラスを選んだカイセイとヒロフミとイッペイは、恐竜の歴史のようなものを勉強していたので、少し難しかったかもしれません。それでも、居眠りなどすることなく、ちゃんと本と先生を交互に見ながら、真面目に授業を受けることができました。今日で、この学校ともお別れです。校長先生と少し話しをしましたが、学校の子どもたちも私たちの訪問を心から歓迎していて、自分たちのクラスには、いつやってくるのかを何度も何度も先生たちに尋ねたらしいです。本当にありがたいです。アメリカの学校では、私から見ると元気がありすぎて困るような子たちが人気があります。何人ものアメリカの子どもたちから名前を呼ばれている子もいました。嬉しいことです。ランチを学校でとった後は、いつものように校庭で走り回る子どもたち。リュックをそこら辺りに投げ散らかして、どこかへ散って行きます。私には、追いかける元気はありませんでした。休み時間の写真がなくて、すみません。そういえば、カイセイは、先日仲良くなった子から、自分の写真をもらっていました。嬉しそうに、でも少し照れたカイセイでした。

お昼からは、博物館へ。フォレストヒルが1850年代のゴールドラッシュ時に開拓された町であることや、ネイティブアメリカンの説明などがされましたが、子どもたちはあまり歴史に興味はないらしく、私とヴィクトリア先生が真剣に聞いていただけでした。それでも、博物館の外に置かれた昔の牢屋(実物)には興味をひかれたようで、説明してくださった方に、いくつか質問をしていました。博物館の隣の芝生では、警察官3名と警察犬1匹(名前はBear−熊)が私たちに、自分たちの仕事を説明してくださいました。警察犬はとても大きく、少し怖いくらいでしたが、温厚でパートナーのロバートさんから命令されたり、ロバートさんが危険な目にあわない限り人をかむことはないらしく、子どもたちも触らせてもらいました。訓練の一環で、手に防護具をはめた犯人役の警察官がかまれると、子どもたちも悲鳴をあげていました。勇気のある男子が「自分も犯人役をしたい」と名乗り出ていましたが、これはあまりにも危険ということで、やらせてもらえませんでした。ホッとしました。その後も、パトロールカーに乗せてもらったり、サイレンを鳴らしてもらったり、銃の説明を受けたり、防弾チョッキを殴らせてもらったり・・・。手錠を取り出すと、みんなが自分の手にはめたがり、ロバートさんたちは少し驚いていました。手錠をはめて撮った記念写真は一生の思い出になるでしょうね。最後にロバートさんから、「みんなが今日は熱心に質問してくれたので」と、特別に先日訪問したスーパーマーケットのアイスクリームの無料券をくれました。この券をもらえるということを聞いた時の子どもたちの顔が今日一番キラキラしていたような気がします。

学校まで戻ると、ホストファミリーが迎えに来てくれています。今日も数人の子どもたちは、慣れた感じでスクールバスに乗り込みます。こうやって帰るのも明日が最後です。今日、昼ごはんを食べている時、みんなに「アメリカは楽しい?来てよかった?」と尋ねました。全員「楽しい!帰る日を延ばして!」と声があがりました。実は、4月1日のエイプリルフールの朝に、真面目な顔で「みんなにお知らせがあります。私たちの乗るはずだった飛行機がキャンセルになってしまい、明日帰ることになりました」と言ったのです。そうしたら、全員驚いた顔で一斉に「エー!」。エイプリルフールであることを伝えると、ブーイングの嵐でした。その日から2日たった今日、帰国日はすぐそこまで近づいてきて、帰りたくない気持ちがどんどん強くなっているようです。明日1日は、これまでホストファミリーが自分に対して、どのようなことをしてくれたか思い返して、今度は自分がファミリーに何をしてあげられるかを考えながら過ごしてほしいと思います。夜にはさよならパーティーもあります。うまく感謝の気持ちを伝えられるとよいなと思います。
今思い出しましたが、先週の木曜日に行ったStoneridge小学校の先生と子どもたちから、美術のクラスで描いた絵と手紙がヴィクトリア先生の元へ届きました。手紙はクラスの子どもたち全員が一枚ずつ書いてくれています。この絵と手紙は明日、みんなに渡そうと思います。これぞ「文化交流」ですね。

 

Foresthill 活動レポート 04月02日 【写真】
 今日の集合場所は、Foresthill Elementary School。幼稚園生から小学4年生までが在籍する学校です。まず、最初の30分間は、いつも通りにさよならパーティーで歌う歌の練習。日本語の歌は、君が代に決定しました。そして、今日の一時間目は音楽。小学2年生の3クラスが合同で、5月に行われる発表会の練習に参加させてもらいました。とても簡単な歌を身振り手振りで歌う2年生は、とてもかわいかったですが、日本の子どもたちもアメリカの子どもたちの手の動きを真似しながら、一緒に歌っていました。それから、いくつかのクラスに分かれて授業に参加。美術のクラスでは、鏡を見ながら自分の顔のデッサン。美術の先生はソウタロウのホストマザーで、日本の子どもたちの方がアメリカの子どもたちよりも、はるかに絵を描くのが上手だと誉めてくれました。確かに、日本の子どもたちの方が上手です。算数のクラスでは、文章問題は分からないものの、計算問題は簡単に解けたようで、10問中9問の答えが分かったとイッペイが報告してくれました。リョウスケは、ホストブラザーのいる2年生のクラスに一人で入りました。ちょうど、理科の授業中で、大きな用紙を人型に切り抜き、内臓や骨を絵に描き、それを人型に貼り付けるという作業をしました。この授業は、絵や模型を見て理解するのではなく、自分で実際に内臓を貼り付けることで、どこにどの臓器が収まっているのかを覚えるのには最適な授業だと思います。日本の授業でも、取り入れられそうでした。ヒロフミは、ホストブラザーのいる1年生のクラスと、幼稚園生のクラスで、日本についての質問に答えました。子どもたちは、ヒロフミがクラスを訪問してくれるのを心待ちにして、日本語であいさつできるように練習していて、「こんにちは!」と元気よくあいさつしてくれました。ヒロフミにカリフォルニアのものをプレゼントしようと、みんなで集めたものをバスケットに入れて、それもプレゼントしてくれました。フォレストヒルは、山の中にあって、あまり多くの人種が生活している町ではありません。ですから、日本からやってきた子どもたちは、とても珍しいらしく、みんなから興味津々で見られたり、質問を浴びせられたりします。学校をうろうろしていると、「こんにちは」と覚えたての日本語で多くの子どもたちがあいさつしてきます。家庭科の授業でクッキーを作った子もいます。みんなで輪になって、クッキーの材料の入ったボウルを交代で混ぜ、それをオーブンで焼き上げます。焼きあがったのは、チョコチップクッキーでした。音楽の授業の後の9時から11時の2時間を、それぞれ1時間ずつ2つのクラスで過ごした子どもたちは、「アメリカの授業って楽しい」という子もいれば、「英語が全く理解できなかった」という子もいます。分からなくても、アメリカの子どもたちと一緒の時間を共有できたことが、この子たちの自信になればよいなと思います。

今日のお昼は、ピザ屋で食べます。まず、手を洗ってピザを作ります。一人前のピザの生地にピザソースとチーズがのせてあり、それに自分の好きな具(例えば、ペパロニやハム、パイナップルやオリーブなど)を好きなだけ乗せて焼いてもらいます。ピザが焼けるまでの10分間に、ピザの生地作りの工程を見学しました。ピザが焼けると一人ずつ名前が呼ばれ、昼食です。女子は食べきれない子もいましたが、その分、男子ががんばってたくさん食べてくれました。ちなみに私は、マッシュルームやピーマン、玉ねぎなど、野菜たっぷりのピザを作らせてもらい、ヴィクトリア先生と一緒に食べました。みんなが不思議そうに、私たちの食べているピザを見ていましたが、実は特別に作らせてもらったので、みんなの具とは、ちょっと違っていたのです。ピザ屋のオーナーがとてもおもしろく、優しい人で、店内にあるゲーム機で遊べるようにと、子どもたち一人一人に25セントコインを2枚ずつくれました。今朝の授業前に、ホストファミリーや学校の先生などが自分たちのためにしてくれることは当たり前のことじゃなくて、ただ、好意でしてくれているということ。その好意に対して、きちんと謝意を示す必要があることを話したところだったので、オーナーからコインをもらったら、「サンキュー」と目を見ながら言える子もいました。オーナーから焼き立てクッキーをいただいた後、オーナーたっての希望で、店の前で記念写真を撮り、次は消防署へ移動です。

消防署では、責任者のロバートさんら4人の消防士が迎えてくれました。署内の各部屋を案内してくださり、子どもたちからも、いくつか質問ができました。消防車に積まれているいろいろな道具や設備の説明も受けることができました。そして、消火する時に着る服の説明になると、「重さはどれくらい?」「何分で着られるの?」など、子どもたちからたくさんの質問が飛んでいました。一つ一つの質問に丁寧に答えてくださった後、なんと、私たちにも消防服を着るチャンスを与えてくださいました。私も着ましたが、その重さたるや10キロ以上はありそうでした。これに酸素ボンベを担ぐのですから、消防士は相当タフでなければならないでしょう。希望者全員が消防服を試着し終わったところで、崖などの高いところから人が落ちたときの救出方法を見せてくれました。体にロープをまきつけ、それをチェーンで固定し、数人でチームになって、少しずつ下へ降りていく方法です。ここでも、みんながいろいろな質問をしていました。私が今日の消防士の話で一番感心したのは、年に一度、フォレストヒルの住民が盛大なガレージセール(日本のフリーマーケットのようなもの)を行い、その収益金は消防署に寄付され、その寄付金で消防に必要ないろいろな装備を買っていることでした。地域住民が消防署の必要性を感じ、みんなで協力しているのが、日本とは違うところだと思います。また、フォレストヒルのような小さな町では、日本の地方と同じようにボランティアの消防隊員に助けられる部分も大きいと説明がありました。これは、日本もアメリカも同じですね。
消防署で貴重な体験をした後、Foresthill Elementary Schoolまで徒歩で帰り、3時まで少し時間があったので、これまでお世話になった三校(先週の木曜日のStoneridge Elementary School、今週の月、水、金のForesthill Elementary School、そして火、木のForesthill Divide Middle School)に贈る、お礼の色紙にみんなでサインしました。みんなのサインの上に写真を貼って、それぞれの学校に贈ることにしています。また、さよならパーティーでヴィクトリア先生に贈る千羽鶴ならぬ120羽鶴(12名がそれぞれ10羽ずつ)も作り始めました。明日までの宿題なので、みんなきれいに心を込めて折ってほしいと思います。

今日の帰りは、カナエとイッペイはスクールバスでForesthill Divide Middle Schoolまで行き、そこでホストシスターと合流し、別のスクールバスに乗り換えて家まで帰ります。ナナとヤヤも同じようにして、ホストシスターと合流し、スクールバスで帰ります。ソウタロウはホストマザーのお孫さんと一緒に、カイセイもホストブラザーと一緒にスクールバスで帰りました。みんなスクールバスにもだいぶなれたようです。本来ならば、Foresthill Elementary SchoolからForesthill Divide Middle Schoolまでのバス運行はないのですが、両校が協力して、日本の子どもたちの行き帰りがスムーズにいくように、手配してくださっています。スクールバスのドライバーさんたちも、みんなが無線で連絡を取り合いながら、バスの乗り換えなどを手伝ってくださいます。ステイ地がフォレストヒルで本当に良かったと思います。感謝の毎日です。子どもたちは、今日も元気です。私から叱られても、なんてことないようです。子どもたちは強いです。

 

Foresthill 活動レポート 04月01日 【写真】
  今日は、曇り空。私たちが到着してから、少し肌寒い日が続いています。それでも、朝の集合時から、子どもたちはとても元気。具合の悪い子は一人もいません。今日と木曜日は、Foresthill Divide Middle Schoolと言って、日本でいう小学5、6年生と、中学1、2年生の4学年が在籍する中学校に行きます。集合場所の連絡がうまくいっていなかったらしく、ユカだけは昨日のForesthill Elementaryに集合してしまい、あわてて迎えに行きました。本人は、みんな来ないけど遅れてくるのかな、と思って、ホストシスターと一緒に授業を受け始めていたようです。ユカは、とても明るく、楽天家で、話始めたら止まらないほどのおしゃべりです。みんなが揃ったところで、昨日から練習している歌の練習。「幸せなら手をたたこう」昨日、カタカナで読み仮名をうまくつけられていなかったので、私が昨夜作った、歌詞にカタカナをふったプリントをみんなに配って練習しました。昨日よりはちゃんと歌えていたと思います。少しだけ、さよならパーティーの出し物を決めようと思ったのですが、いくら私の話を聞くようにと話しても、おしゃべりや悪ふざけばかりする男の子たちに、今朝は、ちょっと本気で怒りました。その瞬間は、シーンとなったのですが、それからも度々注意しなければならない場面があり、残念な気持ちになりました。いろんな場面で、いろんな方から説明を受ける時に私語があると、説明してくださっている方にとても失礼なので、そこがとても気になるところです。他の面では、みんな元気で、アメリカの子どもたちに負けないくらい積極的で毎日を楽しんでいるので、大満足なのですが…。このことは、日本でも大切なことなので、残りの数日で「人の話を聞くときは、私語を慎む」という基本的なことを学んでほしいと思います。

さて、今日のスケジュールは・・・。まずは、Worton’s Marketという名前のスーパーマーケットの見学です。オーナーのジョニーさんから、店内を案内してもらいました。カリフォルニア州は農業が盛んなので、店に置いてある果物や野菜のほとんどは、カリフォルニア産のものであることなどの説明を受けたり、たくさんの食料が収めてある冷凍庫や冷蔵庫の中に入らせてもらったり、Deli(デリ)の中を案内してもらった後、10分だけ店内で解散し、子どもたちはスナック菓子やアイスクリームを買いに走りました。ジョニーさんから、子どもたち12人分の焼きたてチョコレートクッキーをお土産にいただき、店の外の見晴らしの良い場所のピクニックテーブルで食べました。その場所からは、Sierra Nevada山脈の冠雪した山々が遠くに見え、ナナは「あの山は隣の州にある山ですか?」とヴィクトリア先生に質問していました。答えは、カリフォルニア州です。

次は、Foresthill Library(市営図書館)です。小さな図書館ですが、1850年代に立てられた建物の中にあり、たくさんの本でいっぱいです。本当は、今日は1時に開店のところを、私たちが訪問するということで、午前中に開けてくださいました。ヴィクトリア先生は週に1日は、この図書館で働いています。館主のロビンさんからどのような本が置いてあるかなどの説明を受けた後、ロビンさんが本の読み聞かせをしてくださいました。この図書館では、木曜日には幼児を対象に本の読み聞かせをしているそうです。今日読んでくださった本は、もちろん英語でしたが、絵が多く字が少ない絵本だったので、みんなちゃんと意味が分かったと思います。本を好きな子が多く、みんな夢中になって、本をめくっていました。リョウスケは、読みたい本があったらしく、2冊借りて帰っていました。読み終わったら、ヴィクトリア先生が返しに来てくださいます。

学校に戻ると、ちょうどランチタイム。今日は、5,6年生に混ざっての昼食でした。みんなお弁当を家で作って(もらって)持ってきていたのですが、私のホストマザーのパティーさんが学校の給食を買って男子と女子にそれぞれあげると、みんな喜んで食べていました。ランチの温食に「うどん」があったのですが、なぜかキュウリが浮かんでいました。みんな「ウェー、キュウリだー」と叫んでいましたが、うどん自体はおいしかったらしく、1週間ぶりのうどんを皆で回し食べし、楽しんでいたようです。この学校のカフェテリアでは、イッペイとカナエのホストマザーが働いています。

昼食後は、体育です。まずは、女の校長先生から学校の名前入りのTシャツを記念にいただきました。体育で着るのと、お土産の両方の意味があったのですが、子どもたちの反応はいまいち。私としては、もっと喜んでほしかったです。私ひとりで、「Wow, how nice!」と興奮していました。今日の体育は特別に、近くのForesthill High School(高校)の運動場を借りて行います。更衣室でもらったTシャツに着替えて出てきたみんなは、本当にとてもかわいいでした。Tシャツが大きすぎて、ワンピースみたいな状態になっていたのが、余計にかわいらしく思えました。スクールバスが正面玄関に用意され、私たちと8年生(日本の中学2年生)の手伝いの子たち7名ほどが高校へ運ばれました。このForesthill High Schoolは、3年前にできたばかりで、生徒は242名と少ないですが、学校の設備はとても立派です。特別に学校の中も案内してもらい、その立派さに目を見張りました。私がこれまで見た学校の中で、ダントツ1番にモダンでハイテクな高校でした。ユウキのホストブラザーは、この高校で学んでいて、私たちを見かけると、すぐに「ハイ、ユウキ」と声をかけにきてくれました。ユウキも嬉しそうでした。学校を一通り案内してもらい、さて、肝心の体育。軽くグラウンド(このグラウンドがすごいんです。全天候型グラウンドで、グラウンドはゴムのような感触で、みんな床にはいつくばって、その感触を確かめていました)を一周し、その後ストレッチ。そして、いよいよリレー競争。日本人3人とアメリカ人1人がチームを作り、競争しました。アメリカ人は「競争」になると、いつも本気です。ものすごい勢いで走っていました。それを見た日本人の子どもたちも、本気に。ヒカリはとても足が速いです。アメリカ人の男の子が、ヒカリの走りを見て、「競争したい」と言うくらいでした。始めは嫌がっていた日本の子どもたちも、久しぶりのリレーに、心の中の闘争心に火がついたのか、「もう一回走りたい」と言い出す子もいました。それから軽くジョギングをして集合。なんと、体育の先生が日本の子どもたち全員にメダルを用意してくれていました。一人一人名前を呼ばれ、みんなの前でメダルを首からかけてもらいました。メダルの裏には、FDMS(Foresthill Divide Middle Schoolの略)と書いてあります。Tシャツとメダルは、みんなの記念になることでしょう。

バスでFDMSまで戻り、残り2時間は、選択クラスに参加です。まず1時間目。いくつかの候補の中で、日本の子どもたちが選んだのは「Coin Collecting(コイン集め)」と「Lego(レゴ)」の2クラスです。レゴのクラスでは、アメリカの子どもたちと日本の子どもたちが二人一組でペアになって、課題の写真どおりに、ブロックを組み立てます。変わった授業だなーと思いましたが、いろいろな形を作ることで、想像力を養うのと、いろんなパーツがどのように組み合わさってできているのかを勉強する意図があるようです。日本の子どもたちは、「これが授業?」と驚きだったようです。コイン集めのクラスに行ったイッペイとユウキは、実際にコインを触りながらの授業だと思って選んだのですが、実際は、「古いコインの価値」をネットオークションなどを検索しながら学ぶ授業で、少しも分からないでいました。本人たちも、想像と違って退屈そうだったので、コインの先生に話し、途中からレゴのクラスへ移動しました。すると、申し訳なく思ったのか、コインのクラスの子どもたちが後から、自分のコインをイッペイとユウキにあげようと、持ってきてくれました。おそらく、コインの先生の配慮でしょうが、とても暖かい気持ちになりました。そして、もう一つ嬉しいことが。レゴのクラスでカイセイと一緒に作業した子が、私に、カイセイに自分が集めている1ドルコインをプレゼントしたいから通訳してくれと頼みに来ました。カイセイにそのことを伝えると、自分のリュックに今日一日ぶらさげていたスーパーの袋から何かゴソゴソと出しています。よく見ると、折り紙で作ったカブトムシを手に持っています。コインをくれる友達にお礼に渡すつもりのようです。とても嬉しくなりました。これぞ、「Cultural Exchange(文化交流)」!カイセイに「カブトムシとカタツムリが一番人気だよ」と教えると、「もう、全部あげちゃう!」とスーパーの袋ごとあげていて、もらった子は大喜び。カイセイは、本当に折り紙が上手です。暇さえあれば、折り紙を折っています。ホストファミリーにもたくさん折ってあげたと教えてくれました。

2時間目までの休み時間は、またもや、アメリカの子どもたちから囲まれて動けません。手や紙に自分の名前を日本語で書いてと頼まれ、みんな、せっせと書いてあげていました。次の選択授業では、男子全員が「ホラー映画」、ヒカリとユカは「編み物」、ナナとヤヤとリサは「美術」のクラスへ入りました。ホラー映画のクラスは、今日は、日本人の子がいるということで、白黒の古いホラー映画をひたすら鑑賞するという内容でした。男子は真剣に見入っていました。編み物のクラスでは、アメリカの子どもたちが、手取り足取り教えてくれ、最後はブレスレットを仕上げました。(本当は、マフラーを製作中なのですが、時間が足りなかったので。)美術は、トロピカルな鳥を描く授業。3人とも上手に描けていました。

木、月、火と授業を受けてきて、みんな、いろんなクラスでアメリカ人の子どもたちに混ざって勉強するということに、だいぶなれてきたようです。一方で、質問がある時など、英語や単語を教えてあげても、なかなか自分で英語を話したがらない子もいます。せっかくアメリカまで来ているのだから、もっともっとトライしてほしいと思います。みんなは日本人で英語が話せないのは当たり前なのだから恥ずかしがることはない、と何度も話して聞かせるのですが、やはり、日本人の中にしみこんでいる「まちがったら恥ずかしい。通じなかったら恥ずかしい」という感覚は、なかなかなくならないようです。でも、自分の殻を破って、みんながんばってほしいです。

 

Foresthill 活動レポート 03月31日 【写真】
  土日の週末をはさんでの月曜日。みんながどんな週末を過ごしたのか気になりますが、一様に元気な顔で登校してきたので、まずまずの週末だったのでしょう。Lake Tahoeと呼ばれる湖まで行った子や、動物園やミニチュアゴルフに行った子。それに、ボーリングに連れて行ってもらった子など…。それぞれが、楽しい週末を過ごしたようです。週末に子どもたちのことで、私のところにかかってきた電話は一回だけ。ソウタロウのホストブラザーが上級生とけんかをしたとかで、ソウタロウが怖がっていないか確認してくれ、とのことでしたが、さすが男の子。「けんか、すごかったですよー」と教えてくれたが、特に何とも思っていない様子。安心しました。私は、日曜日にリサのホストファミリーに夕食に招かれたのですが、リサは、もう「家族の一員」になっていました。ホストファミリーは、「この子をホストして本当に良かった。ぜひ、来年もまたリサに戻ってきてほしい」と何回も力説していました。家族の写真が並べてある棚に、到着後すぐに撮ったリサを含んだ家族写真が、ちゃんと並べてあって、とても暖かい気持ちになりました。

さて、今日の出来事をお知らせします。まず、いつも通り午前8時にForesthill Elementary Schoolに集合。最初に、ヴィクトリア先生からホームステイにおける基本的なルールの説明を受けます。そして、さよならパーティーで披露する英語の曲を一曲練習。英語版の「幸せなら手をたたこう」です。小学生は英語が読めないので、ヴィクトリア先生がゆーっくり発音してくださったものを、カタカナで書き取るように言ったのですが、ヴィクトリア先生は「英語」で話しているのに、それをカタカナで書き取る、という作業が複雑に思えたのか、なかなか先に進みませんでした。歌は、ホストファミリーと一緒に練習してくるようにと宿題に出され、その他にも、ホストファミリーに尋ねてくること9項目が宿題になりました。

さあ、午前中の予定だった、市内散策にでかけようとしたところ、ちょうど、「Snack Recess(スナック・リセス)」という名前の、15分間の休み時間のベルがなりました。ここのベルは、「ベル」というよりも「ブザー」と言う方がぴったりくるような音です。「ブーーー」このベルが鳴ると同時に、たくさんのアメリカ人児童が、私たちがいる図書室を覗き込んで、「一緒に遊ぼう」と誘いに来てくれました。アメリカの子どもたちは、全く物怖じすることなく、興味のある対象(今は、日本人の私たち)に突進してきます。日本のこと、日本人のことを知りたくてたまらないようです。日本の子どもたちに、「いいよ。遊びに行っても。15分までね!」と声をかけると、みんな一目散に校庭に散っていきました。日本の子どもたちも、負けてませんよ!一緒にバスケをしたり、鬼ごっこをして遊んでいました。15分間の休み時間が終わると、クラスごとに一列に整列し、それぞれの教室へ。私たちも、きれいに並んで図書室へ戻りました。

そして、今度こそ市内散策へ出かけます。フォレストヒルのメインストリートは、本当に何もないのですが、途中で古い建物を見たり、墓地に立ち寄ったりしながら、公園へ向かいました。墓地には、第一次世界大戦で亡くなった人も多く眠っていて、子どもたちは、日本とは違う墓地に興味津々という感じで、私とヴィクトリア先生が、次の目的地へ行こうと促しても、なかなかそこから動こうとしませんでした。日本のお墓と違って、墓石が地中に半分くらい埋まっている形のものが殆どなので、気をつけないと、墓石を踏んでしまうこともあります。カナエが後から私たちに走って追いついて、「お墓ふんじゃった」と言ったので、「お墓にソーリー(ごめんなさい)と言った?」と聞くと、「言った!」と。その墓地には、去年の9月に、友人と二人で、友人の親の銃で遊んでいて、誤って銃で撃たれて亡くなった13歳の男の子の墓石もあり、銃社会のおそろしさを、みんなで感じました。そこから数分歩くと公園があります。テニスコートとプール、それに滑り台やブランコなどの遊具がそろっている、とてもきれいな公園です。梅も咲いていました。公園で、10分ほど遊ぶとそろそろ学校に戻らないといけない時間です。

学校に戻ると11時40分。昼食の時間です。この学校では、昼食時間を1-2年生、3-4年生、そして幼稚園生の3つにわけてとります。私たちは、3-4年生と一緒に昼食をとりました。昼食は、体育館に長いすや机を並べて、そこで、みんなでとります。お弁当を持ってきていない子は、学校のランチを2ドル50セントで買って食べます。毎日メニューが決まっているのですが、今日はマカロニチーズ、牛乳、フルーツ、サラダでした。ソウタロウとカナエがお弁当を持ってきていなかったので、学校のランチを食べましたが、校長先生の計らいで、今日はお金はいらないと言ってくださいました。春休みが終わって、とても忙しい時期なのに、私たちを受け入れてくださったことだけでも、とてもありがたいことなのに、細かい配慮をしてくださり、本当に感謝です。ちなみに、今日、ヴィクトリア先生と校長先生、そして私の3人で、今週の計画を細かに決めることができました。

ランチの後は、12人を3人ずつの4グループにわけ、それぞれ、2,3,4年の教室へ分かれて授業を受けました。書き物をするクラス、美術をするクラスなど、それぞれでしたが、どのクラスの先生も、日本の子どもたちが楽しめるようにと、インターネットで英語を日本語に和訳した単語をプロジェクターでみんなに見せながら授業を進めたり、急遽、難しい授業を体育に変えてくださったりして、配慮してくださいました。2時になって、それぞれがクラスから帰ってきたとき、みんな一斉に「難しかったー」とか「何言ってるかわからなかったー」と話してきましたが、何とか、通訳なしでも、やってこれたようです。これも、アメリカの児童が日本の子どもたちを親身になって助けようとしてくれたことが一番大きく作用しているのだと思います。アメリカの子どもたちは、日本の子どもたちを、どうしたら自分の隣に座らせることができるか、ものすごいアピールをしてきます。先生が子どもたちをどこに座らせようかとクラスを見回しただけで、「ここ、ここ!」と言いながら手を挙げます。彼らは本当に積極的です。2時から3時までの一時間は、4年生の2クラスに6人ずつ分かれて入り、折り紙を教えてあげました。ここでも、日本の子どもたちは大人気。クラスみんなに新聞紙でカブトを作ってあげると、大喜びでした。風船や鶴も特に人気がありました。「まだ時間が足りない」とは、終業のベルが鳴ったときの、アメリカの子どもたちの声です。また、この学校には水曜日にやってくる予定です。今度は、書道で交流しようと思います。今日、すでに、メモ帳に自分の名前を日本語で書いて、と持ってくる子が大勢いましたから、きっと、水曜日は大変なことになるでしょう。

今日からなんと、ホストブラザーやホストシスターたちとスクールバスで帰る子たちが出てきました。今日、カナエとイッペイは、フォレストヒル小学校からフォレストヒル中学校(中学校と言っても、5年生から8年生までが通う学校なので、小学校と中学校のミックスされた学校です。明日は、この学校に行きます。)までスクールバスに乗っていき、中学校でおり、そこからホストシスターと一緒に自宅までスクールバスに乗って帰ります。ちゃんと中学校でバスを乗り換えることができるだろうかと心配しましたが、そこは、校長先生のミスター・ロバートがしっかり手配してくださり、バスのドライバーさんたちへ連絡がいきわたっており、無事に問題なく乗り継ぎもできました。スクールバスに乗って帰るなんて、とても貴重な体験を二人はしています。明日は、ナナとヤヤは登校も帰宅も、ホストシスターと一緒にスクールバスです。貴重な体験を楽しんでほしいと思います。
プログラムの半分が過ぎましたが、子どもたちは、みんな元気です。安心してください。
 
 

 

Foresthill 活動レポート 03月28日 【写真】
 サンフランシスコへ終日研修!朝8時にスタディーセンターへ集合し、貸切バスで一路サンフランシスコへ。今日は、数人のホストマザーやホストブラザー、それにホストシスターたちも参加し、バスの席が半分は埋まっていました。バスの中で、フォレストヒルとは違って大都会のサンフランシスコでの注意事項をし、今日一日事故が起こらないように、みんなの気を引き締めました。まずは、赤いのになぜか“ゴールデン”ゲートブリッジ(金門橋)という名前の橋に到着。いつもは霧が深くて、なかなかきれいに見えることはないのに、みんなの日頃の行いが良いからか、橋の対岸までがきれいに見えて、少し感激しました。
 
ヴィクトリア先生は、きれいに晴れ渡ったのは、自分が晴れ女だからだ、と言っていたので、うなずいておきましたが、心の中では、私が晴れ女だからだ!と思っていたのです、本当は。ゴールデンゲートブリッジのサンフランシスコ側の端にバスを停め、橋の真ん中までみんなで歩いて渡り、引き返しました。途中、男の子たちがふざけて走り回っていたので、悪ふざけが過ぎると思いがけない事故につながることを真剣に話して注意しましたが、どこまで真剣に私の話を聞いてくれたのか、その後も何度も注意をしないといけない場面があり、小学生の指導の難しさを感じました。
 
バスに戻り次に向かったのは、ユニオンスクエアにあるWestin St. Francisホテル。しかし、バスのドライバーのスティーヴさんは、道が分からず、かなり時間がかかってしまいました。昨日のドライバーといい、今日のスティーヴさんといい、アメリカ人のドライバーは、道を知らなくても勤まるようです。日本では、考えられないことです。とにかく、時間はかかってしまいましたが、何とか目的のホテルまで到着。このホテルに立ち寄った目的は、唯ひとつ。エレベーターからの眺めが最高であるからです。エレベーターが外付けでガラス張りになっていて、おまけにそのスピードがとても速いので、31階までグーンと一気に上がるのは、とてもスリルがあります。逆に1階まで降りるのも最高です。エレベーターからは、サンフランシスコを一望でき、その眺めを少しでも多く眺めるために、降りる必要のない階のボタンまで押そう、とヴィクトリア先生が提案され、眺めを堪能しました。ホテルに入る前に、グループを3つに分け、私、ヴィクトリア先生、ナナとヤヤのホストマザーのべスさんが、それぞれのグループを責任を持って管理することを決めました。今日は、この3グループで団体行動です。べスさんが女子のチーム、ヴィクトリア先生がヒロフミとカイセイとソウタロウの担当。私がリョウスケとユウキとイッペイ、カナエの担当になりました。さて、ホテルを出て2ブロック程坂を下ると、そこはケーブルカー乗り場です。思ったよりも並んでいる人は少なく、5分程並んだだけで、みんなが一台のケーブルカーに乗ることができました。外のデッキに立って乗りたがる男の子もいて、内心、落ちやしないかヒヤヒヤしましたが、本人たちは、15分ほどの乗車を楽しんでいたようでした。ケーブルカーを降りたのは、ロンバードストリートにあるクリケットロード。ここは、世界一くねくねしている道路で有名です。くねくねした車道を歩くことはできないので、道の両サイドにある、まっすぐな歩道を歩いて降りましたが、歩道を降りるのも気を抜くと転げ落ちてしまいそうで緊張しました。子どもたちも、そんなに有名なら、とパシャパシャと写真を撮っていました。春には花が車道と歩道の間に植えられて、とてもきれいなのですが、今日はまだ花は何もない状態でした。残念。いつかまたみんながここに戻ってきて、今度はきれいな花でいっぱいのクリケットロードを見て欲しいと思います。
 
クリケットロードからPier39(ピア39)までは歩いて行きました。海の方へと歩いて行くと、ピア39にたどり着きます。途中にあったホテルのマスコットの鯉の像まで写真に収めている女子。大笑いでした。後で、この鯉はどこにあって、なぜ撮ったのか思い出せるのでしょうか。でも、私自身も中学時代のホームステイで、意味もなくいろいろなものを手当たり次第にカメラで写していたことを思い出し、笑ってしまいました。ピア39は有名な観光地で、たくさんの観光客向けの店が軒を連ねている場所です。目印になるカニの前で午後6時に集合することを決めて、3グループに分かれて、それぞれ散っていきました。ピア39の写真は、私が同行したグループのものがほとんどなのは、3グループに分かれて行動した結果です。ご了承ください。
 
午後6時に集合した時、さすがに女子グループはたくさんの袋をかかえていました。男子グループは食べ物やガムやキャンディーなどに、お金を使った子がほとんどでした。フォレストヒルに帰る途中で、初日と同じ場所に途中で立ち寄り、男子はマクドナルドで、女子はタコベル(メキシコ料理のファストフード)で夕食を済ませました。初日とは違い、ほとんどの子が自信を持って、自分で食べたいものを注文していたのには驚きました。この3日間で、なんとか身振り手振りで、自分の希望を伝えることができることに自信をつけたのが分かります。英語を話す、というよりも、「アメリカ人に話しかける」ということや「話しかけられる」ということに抵抗を感じなくなったようです。日本人同士で話しをしているときも、「サンキュー」や「ソーリー」という言葉が出てくるようになりました。小学生なりに、毎日少しずつではありますが、成長しているようです。そのたくましさを、とても頼もしく、嬉しく思います。帰りのバスの中では、替え歌を大きな声で歌いながら帰る子もいました。変な歌で、小学生ってまだまだ子どもだな〜、と改めて思いました。明日と明後日は週末なので、それぞれのホストファミリーと過ごします。一人でホームステイしている子は、日本人の友達と会えずに少し心細さを感じると思いますが、ホストファミリーの気持ちに応えるべく、心を開いて、最初で最後の週末を楽しんでほしいと思います。

 

 

Foresthill 活動レポート 03月27日 【写真】
  今日もフォレストヒルは快晴ですが、今朝は風が強く、少し肌寒く感じました。8時にみんな元気な顔で集合。早速、数人のホストファミリーから、「この子に○○を聞いてくれ」と頼まれたり、13歳のホストシスターから手紙をもらったりしました。手紙には、参加者へのお願いや質問などがぎっしり書かれていました。ホストファミリーが英語の話せない小学生と、どうやったらコミュニケーションをうまく図れるのか、一生懸命に考えているのが、とても良く分かります。本当にありがたく感じました。子どもたちも、その気持ちに応えるようにホストファミリーに心を開いてほしいと思います。昨晩ホームシックだった子も、元気に笑顔でやってきたので一安心。

全員が集合したところで、2台の車に分かれて、車で45分ほどのRoseville(ローズビル)という町にあるStone Ridge Elementary School(ストーンリッジ小学校)を訪問しました。この小学校は7年前にできた学校で、校舎は3年前に建てられたばかりの新しい学校でした。予定より少し遅れて着いた私たちを、とてもきれいで若い女性が迎えてくださり(実は、この女性が校長先生だと後で紹介され、とても驚きました)私たちをクラスまで案内してくれました。

案内されたのは5年生のクラスで26名の児童が学んでいます。一人の先生が体育以外は担任として、全ての授業を教えます。日本の小学校のシステムとほぼ同じです。1時間目は美術の授業です。スーパーの紙袋を正方形に切った紙を各1枚ずつ配られ、その紙に4種類のクレヨンで花の絵を大きく、濃く描きます。描き終わったら紙の両面にキャンドルのロウをまんべんなく塗り、紙をクシャクシャに丸めて水で濡らします。濡らした紙を絵の具で塗って乾かすと、きれいな絵が仕上がります。この作業に取り組んだのですが、時間が足りず、ロウを塗るところまでしかできませんでした。後の作業は担任の先生が済ませて、後日ヴィクトリア先生の元へ送ってくださることになりました。子どもたちが滞在している5日までに届くことを祈ります。その後、折り紙を教える時間をとってくださり、大きな新聞を正方形に切り取り、その新聞紙でクラスメイト全員にカブトを作ってあげました。クラスメイトは大喜びで、カブトを頭に載せてもらっていました。そして、小さな折り紙をクラスメイトに渡し、カブトの作り方を教えてあげました。中には、新聞紙で作っている様子を見ただけで折り方を覚え、自分で最初から最後まで折る賢い子もいて、少し驚きました。予定では習字も見せてあげる予定でしたが、この時点で予定時間を10分オーバーしていて、今回は見せてあげられませんでした。

少し遅れて2時間目の体育に参加。2クラス合同で体育の授業が行われるようで、日本人の子どもたちを連れて行くクラスメイトは、ちょっと得意気な顔をしているように思えました。今日の体育は、「Quad」と言う名前の、フィールドホッケーの簡単なものです。ルールを説明されましたが理解できた子は、一人もいなかったでしょう。私もよく理解できませんでした。でも、何度もやっているうちに、ルールが何となく分かってきたみたいで、白熱した試合をしていました。日本の体育ではしたことのないスポーツだったので、子どもたちにはとても貴重な体験となったでしょう。それから約30分の休み時間。この学校では、休み時間には、晴れた日は全員が校庭で遊ぶことが義務づけられています。全校生徒が一斉に校庭へ飛び出し、用意されている様々な遊具で遊ぶ姿は圧巻でした。自分の遊びたい遊具やコートが空いていない時は、小さな子も大きな子も一列に順番に並んで、自分の番を待ちます。私たちのグループの男子は、クラスメイトの男子と一緒にバスケットボールに夢中。女子は、クラスメイトの女子と一緒に網を使ったキャッチボールのようなものをしていました。ここでも、子どもたちが仲良くなるのに、言葉は必要ありませんでした。バスケットボールをしている時も、クラスメイトから大きな声で名前を呼ばれている子もいました。休み時間が終わる5分前にベルが鳴り、全校生徒はその場に静止し自分の肩に両手を置きます。これが、この学校のルールの一つで、クラスメイトに教えてもらって、日本の子どもたちも同じように肩に手を置いて、笛が鳴るのを待ちました。笛が鳴ったので教室に入るのかと思いきや、今度は、校庭にクラスごとに一列に整列します。こうやって、整列してから、それぞれのクラスへ入って行くのだそうです。クラスメイトの男の子が教えてくれ、日本の子どもたちも、自分たちの列に並ぶように指導していました。面倒見の良い子は、どの国のどのクラスにもいるものですね。

教室に入ると、クラスメイトともお別れです。一緒に勉強させてもらったお礼に、急きょ、みんなが知っている曲ということで「カエルの歌」を輪唱しました。急だったので、あまり上手には歌えませんでしたが、少なくとも日本語の歌を一曲披露できて拍手をもらいました。帰り際、校長先生からストーンリッジ小学校のキャラクターの絵が描かれた飲み物などを入れる携帯用ボトルのお土産まで渡され、お礼を言って学校を後にしました。

それから車に乗って、フォレストヒルの隣町のAuburn(オーバン)まで行き、ホストファミリーに作ってもらったランチを食べました。中身はハムやレタスのサンドウィッチやチップス、洋ナシにジュース。中には、生の人参やきゅうりが入っていた子もいました。みんなで、あーだこーだ言いながら食べ、ダウンタウンに出かけました。まずは、Court House(裁判所)の一階の博物館を見学です。この裁判所は、150年程前はState Capital(州議事堂)として使われていた歴史のある建物です。確かに、現在サクラメントにある州議事堂のミニチュア版という感じがしました。博物館では写真を撮ることが禁止されていたのですが、昔いた動物(下半身が馬で上半身がシマウマ)などの骨やインディアンの歴史や創作物を見たり、コミュニケーションツールの歴史のコーナーでは、古い電話が実際に通話できる状態で展示されていたので、友達同士で話をしたりしました。博物館の隣の部屋では、小さな売店があったので、家族に手紙を書きたい人は、絵ハガキを買っていました。博物館から郵便局まで歩いて行き、切手が必要な人は買いました。ちなみにエアメールは一通90セントで送れるとのことでした。この郵便局も古い時代のもので、歴史を感じる建物でした。

ダウンタウンの小さな店に寄ってから、ゴールドラッシュ時代に一番最初にオーバンで金の採鉱を始めた人の銅像にも足を伸ばしました。ここには、鉱山で実際に使っていた貨車や岩を砕く機械なども置いてあり、子どもたちも少しだけ金鉱山について理解できたと思います。3時に到着するようにスタディーセンターであるForesthill小学校へ戻ると、ほとんどのホストファミリーがすでに迎えに来ていて、子どもたちも普通に、ホストファミリーへ駆け寄り、車に乗って帰っていきました。この時も、数人のホストファミリーに週末に何をしたいか聞いてくれと頼まれ、子どもたちに確認をしました。どのホストファミリーも、子どもたちがしたいことをできるだけ叶えてあげようと、一生懸命です。ありがたいです。今日は、これから寝るまでホストファミリーと会話する時間がたっぷりあります。みんな、頑張れ! 明日はサンフランシスコです!

 

Foresthill 活動レポート 03月26日 【写真】
  各県から出発した飛行機は、大きなトラブルは何もなく中部国際空港へ到着。初めて顔を合わせた時こそ少しおとなしく感じましたが、10分もすれば、さすが小学生。「先生、先生、これは何なの。これからどうするの?どれくらい時間かかるの?」と矢継ぎ早に質問してきました。一人の質問に答えている途中で、別の子が新たな質問をしてくるので、まだまだ腰をすえて一人一人と話はできていない状態です。でも、みんな元気なので、どうか安心してください。空港内でバシャバシャと写真を撮りすぎて、すでに出国前にデジカメの充電池がなくなってしまった子もいました。中部国際空港で国際線のチェックイン、出国審査、そして、定刻より10分ほど遅れての搭乗。私たちの乗ったユナイテッド航空830便は、ほぼ満席状態でした。フライトアテンダントは、さすがアメリカの航空会社、全員アメリカ人。片言の日本語を話す方はいらっしゃいましたが、ほとんど英語での対応でした。機内では、子どもたちが期待していたゲームのチャンネルがなかったため、映画を見たり、機内食を食べたり、約束どおり睡眠をとったりして、静かに過ごしていました。機内食は夕食が「ブルコギチキン」と「ビーフ」の二種類で、チキンを頼んでいる子が多いようでした。機内食の際に、飲み物のワゴンが回って来て、「Anything to drink?」と聞かれて「水!」と答えている子もいました。まだまだ英語を話す気分になっていないようです。それでも何とか飲みたいものを理解してもらって、無事に食事をしていました。サンフランシスコ空港到着の約1時間前に朝食。フルーツとオレンジジュースとハムとチーズと卵のホットサンドの簡単なものでしたが、こちらは結構おいしいでした。

サンフランシスコ空港到着は、定刻より前の9時ちょうど。入国審査で聞かれるであろう質問の答えの「サイトスィーング(観光)、11デイズ(11日間)」をみんなで覚えて復唱しながらブースに入ったとたんに、頭が真っ白になってニコニコ笑うしかできなかった子、最初から日本語で「元気ですかー?」と質問されて「元気です!」と元気に答えてきた子など、様々でした。到着ロビーに出て、少し待っていると、TCのヴィクトリア先生が来られました。栗色の髪と瞳の、少しぽっちゃりした、とてもきれいな方です。先生と一緒に記念撮影をしたり、自己紹介をしたりしましたが、みんなまだ固い固い。ヴィクトリア先生は、ソウタロウとカナエとイッペイにホストファミリーから預かった手紙も持ってきてくれていました。和訳して読んであげると、3人とも少しホッとしたのか嬉しそうにしていました。

さて、いざバスに移動しようとしたら、通常の国際線用の駐車場ではなく、国内線用の駐車場にバスが停まっているとのこと。みんなであっち行き、こっち行きしながら、なんとかバスに乗ることができました。バスは、小学生12人の小さなグループには大きすぎる47人乗り。高い背もたれに小さな小学生の体は埋もれていて、よく見ないと、どの席に誰が座っているか分かりません。バスの中で、プログラムのルールを2つ決めました。一つ目は、私やヴィクトリア先生が「Students!」と声をかけてVサインをしたら、私語をやめ、同じようにVサインを掲げて注目すること。二つ目は、毎日学校に登校した時と帰宅するときは、必ず私にハグをすること。このハグのルールは、みんな一様に「いやだー!」と拒否反応を示していました。私は嫌がられようとも、このルールを徹底させます! アメリカにはハグの文化があります。ホストファミリーと抵抗なくハグができるようになるための、練習でもあるのです。フォレストヒルまでの3時間の道中、Cordelia Junctionのマクドナルドで昼食休憩。初めての英語での食事の注文。幸運なことに、ハンバーガーのセットが全て番号で表示されているために「ナンバーワン」とか「ナンバーツー」という英語でかろうじて注文できていました。アメリカのファストフード店では、飲み物はリフィルと言って、何回もおかわりをすることができます。子どもたちは、バスに戻る前に初の「リフィル体験」をしていました。

そこから約2時間弱。やっとフォレストヒルへ到着。3時にそれぞれのホストファミリーと対面。ニコニコ顔で「Welcome to Foresthill!」と声をかけてくるホストファミリーとは逆に、子どもたちは緊張で顔がこわばっていました。アメリカ人には日本人の名前の発音は難しいらしく、何度も何度も名前を確認していました。地元の新聞社のカメラマンもやって来て、新聞用の写真を撮っていきました。来週の水曜日の新聞に載る予定です。ナナとヤヤのホストファミリーは3時に仕事を抜けて迎えに来られなかったので、私と一緒に私のホストファミリー宅で待ちました。待つ間には、Gulfという名前のトランプゲームを教えてもらい、みんなで戦いました。5時にはホストマザーが大きな蝶と蛙の風船を持って現れ、みんなより少し遅れましたが、緊張の対面を無事に果たしました。

このように、一旦それぞれの家庭に引き取られていきましたが、6時からはウェルカムパーティーがPizza Factoryという名前のピザ屋で行われ、全員のホストファミリーと子どもたちが集まりました。ヒカリのホストファミリーは重要な会議があって、ウェルカムパーティーには参加できませんでしたが、ホストシスターのシドニーと一緒にヴィクトリア先生のテーブルに座って楽しんでいました。二人はもう、本当の姉妹のように仲良しです。ホストファミリーは自分のホストしている子どもたちといろんな話をしたい、子どもたちの事をいろいろ知りたいと、私に質問ぜめです。でも、子どもたちは、ホストブラザーやホストシスターとは、数時間前に会ったのが信じられないほど打ち解けて、一緒にゲームをしたり、話をしたり(身振り手振りと辞書で!)していました。みんな元気に、一生懸命自分の意思を伝えよう、ホストファミリーが話していることを理解しようと頑張っています。「自分たちが書いた手紙はちゃんと日本に届いただろうか確認してくれ」という申し出も何人かあり、その中のリサのホストファミリーが書いた手紙は出発前に届かなかったらしく、「きっと帰ったら届いてるよ」と笑っていました。ユカはホストファミリーのお土産の一つにイチゴのお菓子を持ってきたらしいですが、それを渡した時にホストマザーが、「ホストシスターはアレルギーでイチゴが食べられない」と説明したらしく、確認したら、ユカはその事を完璧に理解していました。スゴイ!ユウキもリョウスケもヒロフミもカイセイも、それぞれのホストブラザーととても仲良しです。違う国の子どもたちが分かり合うのに言葉はいらないようです。最後に、みんなそれぞれ、自分の名前と年齢とホストファミリーの名前を大きな声で自己紹介し、ホストファミリーから大きな拍手をもらってパーティー終了。みんな自分のホストファミリーの車に当たり前のように(これまで、ずっとそうしてきたように)乗って、帰って行きました。帰宅後、一人のホストファミリーから電話があり、軽いホームシック状態の子がいるので、本人と話してくれとのことだったので、少しだけ話をしました。今日は、初日。きっとみんなが英語が分からなくて心細くて、日本を恋しく思っていること、一人じゃないことを話して、朝は必ずやってくるから今夜はがんばろうと伝えました。今日はゆっくり寝て、明日また元気な顔を見せてほしいと思います。


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